◆「は」こそ日本語だ;geminiとchatGPT
「は/が」をめぐる調査(
◆「が」の来た道。述部の構造化の歴史)
で古文の検証を行っている最中chatGPTは「万葉の時代の日本語には主語が無かった」という内容が回答に繰り返し挟まれました。統語論的な発想により「は」「が」が持つ機能を完全に無視した回答も多く、途中で使用を断念しました。
geminiではちゃんと文の主語を認識しました。
この時は質問形式でしたので、「は」は主語と述語を分けるものだという論理を、文章として構築するためにツールとして使ったらどうなるか試してみました。
極めて短い内容ですが、geminiは問題なく作成し、chatGPTは「常識はずれ」だと判断するのか微妙な文章が作成されてしまいました。
GeminiとchatGPTにウェブページを作らせてみた
geminiとchatGPTにそれぞれ次の要求を出してみました。
『「は」こそ日本語だ』という論を展開しようとしています。
例えば、英語の語彙を「は」の文に取り込んだ
sheはsmart
sheはrunする
は日本語として解釈できますが、英語への取り込みによる
彼女 is 賢い.
Kanojyo is kasikoi.
彼女 走るs
Kanojyo hasirus.
は日本語だけでなく英語としても解釈は難しいでしょう。言語とは「主語:述語」構成をとるものです。「は」はこの構成を端的に示すマーカー。 という説明も含めてください。
日本語英語どちらも言語自体を褒める/貶すような表現は避けてください。
統語論には触れず、かつ、統語論での用語との衝突は考慮しないでください。
全体の構成を
短いwebページを考えてください。
結論
例
考察
ではなく
観察
考察と結論
という形にしてください。ただし「観察」「考察」という名前で項を作成するのではなく、あくまで流れです。
なお、geminiデフォルトの状態ですが、chatGPTはそのままでは「太鼓持ち風」応答か「馴れ馴れしいあんちゃん風」の応答を返しますので、それを避けるため、次のパーソナライズ/カスタム指示を行ってあります。
【文章表現】 地の文章はすべて「です・ます調」を使用してください。 回答は毎回十分に考えたうえで作成してください。 箇条書きの規則 ・箇条書きは体言止め ・箇条書きでは「です・ます」「だ・である」を付けない
残念ながらchatGPTの回答は、この論を文章化するのではなく、この論自体への評価のような形です。
chatGPTの文は次の言葉で絞められていました。
- その意味で、この点において、「は」こそ日本語だ、という主張には明確な意味があります。
文章生成ツールとして役割を超え、内容批評となっています。ツールとして使うためには色々な設定が必要なのかもしれませんね。cahtGPT5に変わった当初はツール的に使えたのですが、チャット=会話、という姿勢で評価を示す(場合によってはおべんちゃらをいう)形になったのかもしれません。
geminiの回答とchatGPTの回答を並べます。
同内容でスタイルの異なる文
次の要求を出してみました。
先の要求の「全体の構成を...」の制約は外して、
・論文風
・少しキャッチ―な感じ
の二種のページを作成してください。
次の回答が得られました。
ここでも、geminiの方がまとまりがいいものとなっています。
「少しキャッチ―な感じ」という指示はchatGPTには伝わらなかったか、あるいはそれに対応する記述をネットから拾えなかったのかも知れません。ツールとしては使えそうにないですね。
補足文の作成。
当初「彼女 走る」を不自然な例として挙げていましたが、chatGPTはこれを真っ当な日本語と判定し、全体論理が破綻してしまいました。
例を「彼女 走るs;Kanojyo hashirus」と変え論理は保てましたが、「彼女 走る」は違うというのを別建ての補足で補おうと考えました。
次の論を、補足としての別文書として作成してください。htmlでください
漢文風文法はあくまで片言の日本語です。
「我思う、ゆえに我あり」
は我を私に変えただけで
「私思う、ゆえに私あり」
でその片言性が明確になります。
「は」を用いた日本語では、我を使っても
「我は思う、ゆえに我はある」
で真っ当な日本語となります。
漢文風文法は簡潔であるため、古代~明治期まで、正式文書などで使用されてきましたが、あくまで片言に過ぎなかったため、古事記、万葉集以来真っ当な日本語の使用が続けられています。
次の回答を得ました。
chatGPTはやはり「ここでの見方です」などの限定表現を用いています。やはり文章生成ツールとして使うことはできないですね。
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