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△ネコ目はないでしょう-2

 ネコ目は文科省のおバカな大暴走だった

以前の記事 ◇「ネコ目」はないでしょう!せめて「イヌネコ目」 で、「食肉目」を「ネコ目」に変更するのは馬鹿げていると書きました。

国際的な取り決めかと思っていたのですが、Carnivora(食肉目)の訳を「ネコ目」にすると、文部省が決めたようです。

「いったい、誰が、何の目的で、既に定着していた「食肉目」を「ネコ目」にしようと企てたのか?」とchatGPTに問うてみました。

「食肉目」から「ネコ目」への変更経緯
  1. 誰が決めたのか

    文部省(当時)と日本動物学会の用語委員会 が協力して編纂した 『学術用語集 動物学編(増訂版)』(1988年刊行) で、「Carnivora」の訳語を 「食肉目」から「ネコ目」 と変更しました。

    これは 行政(文部省)の教育政策的意図 と、動物学会の一部研究者による用語委員会の判断 によるものです。

  2. 何の目的だったのか

    当時の文部省の方針は「学術用語を一般教育でも分かりやすく」すること。

    背景には、中高生や一般人に親しみやすくする教育的配慮がありました。

    • 「食肉目」だと「パンダやアライグマが肉を食べないのに変だ」と混乱する。
    • 「ネコ」は身近な動物なので代表に選びやすい。
    • 同じ流れで「翼手目」→「コウモリ目」、「食虫目」→「トガリネズミ目」なども変更されました。
  3. 専門家からの反応

    日本哺乳類学会などの専門家は強く反対しました。

    • 「分類学の基本は系統と特徴であり、代表動物の名を冠すると誤解を招く」
    • 「Carnivora の意味は“肉食性”ではなく“裂肉歯をもつ系統群”なので、『食肉目』は妥当」

    そのため学術研究や専門書では一貫して「食肉目」が使われ続けています。

  4. まとめ

    • 誰が: 文部省+日本動物学会用語委員会(1988年『学術用語集』改定)
    • 何の目的で: 「中高生や一般人に親しみやすく、分かりやすい表記にする」教育的意図
    • どうなったか: 教科書では一時期「ネコ目」が使われたが、専門家は強く反発。現在は「食肉目(Carnivora)」が標準で、「ネコ目」は教育的・便宜的な別称にとどまっている。

    つまり、「食肉目 → ネコ目」変更は 学術的必然ではなく、教育政策的便宜から導入されたもの であり、分類学の原則からは当初から批判の的でした。

まさかのパンダも関連し、危うく「食肉目」は本当に神パンダの生贄にされ消滅する可能性がありました。

「パンダの生贄にせよ」
 (ムー帝国女王:小林哲子、「海底軍艦」より)

。。。だからあ「マンダ」だよ

文部省の役人が幼稚園児の親だったら、「ニャンニャン目-ワンワン科」などとなっていたかもしれません。

ということで、文部省の、ゆとり教育にも似た「私は偉いが子供はバカだ」という思想に基づく大暴走だったようです。

 深読み

次のような「読み」も得られています。

  1. 文部省の位置づけ

    • 文部省(現・文科省)は「学術用語集」の監修機関でしたが、分類学そのものを主導する権限は持っていません。

    • 学問的には、日本動物学会・哺乳類学会などの学会が研究・分類の実質的権威です。

    • したがって「Carnivora=食肉目」という伝統的訳語を変える合理的権限は、本来は文部省には薄い

  2. それでも改定を押し通した背景

    • 学術用語集は「全国の教育・出版が従う標準」として重みがありました。

    • 文部省としては「わかりやすさ」を掲げて改定することで、自らが教育用語の最終決定者であることを示す意義がありました。

    つまり「権力を振るう」こと自体が、目的の一部になっていたと考える余地があります。

  3. 結果としての権威主義的な影響

    • 実際には「ネコ目」という用語は研究者の世界では全く定着せず、教育現場でも混乱を生みました。

    • それでも「学術用語集に書かれているから」という理由で出版社・教科書会社は従いました。

    • この構図は、「学術的必然性」ではなく「行政の権威」を優先したものと評価できます。

  4. 評価

    • 学会側(特に日本哺乳類学会)は「不必要な混乱」「学術体系の破壊」と批判しました。

    • その批判を押し切ってまで「ネコ目」を導入したのは、“分かりやすさ”という大義名分を掲げながら、実際には文部省が学術用語決定の主導権を誇示したかったという見方が可能です。

 現状

現状では「ネコ目」は支持は得られておらず、文部省の面子を立てるため、仕方なく使われているようです。

  1. 一般社会での使われ方

    • 研究・学会・専門書

      → 圧倒的に「食肉目(Carnivora)」が使われています。

    • 博物館・動物園・図鑑

      → 「食肉目」を基本にしつつ、子供向け展示や図鑑では「ネコ目(=食肉目)」と併記することが多いです。

    • 一般書・子供向け教材

      → 「ネコ目」が単独で出てくる場合がありますが、専門家はむしろ避ける傾向にあります。

    👉 「ネコ目」は一般社会では“あまり浸透していない”、むしろ「食肉目」が自然な呼び方です。

  2. 教育現場(教科書・授業)

    • 中学・高校の教科書

      → 多くが「ネコ目(食肉目)」と 併記 しています。

      → 教師も「ネコ目と書いてあるけど、専門的には食肉目と言う」と補足することが一般的です。

    • 入試問題・テスト

      → 学校や地域差がありますが、最近は「食肉目」と書いても 誤答にはされない ケースが大半です。

      → 出題時に「(別名:ネコ目)」などと注記されることも多く、どちらでも正答とみなされるよう配慮されています。

  3. 現在の傾向

    • 学会標準が「食肉目」であるため、教育現場でも「食肉目」を尊重する方向に戻りつつあるのが現状です。

    • 「ネコ目」単独使用、「ネコ目(食肉目)」併記は混乱を招くため、徐々に廃れていく可能性が高いです。

混乱の元凶である文部省の状況は次のようです。

現在の状況

  • 文科省が「自らの決定は誤りだった」と公式に認めた例はありません。
  • ただし、近年の教科書改訂では「食肉目」を主とし、「ネコ目」を補足扱いにするケースが増えており、行政が黙って後退している形になっています。
  • つまり「正面から批判を受け入れて修正する」のではなく、「態度は変えていないように見せかけつつ、現場に任せて修正する」という対応です。

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