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◆良く制御された電波を光子として受け取る

 制御された電波を光子として受け取る

以前の記事◇光子は「存在」しない;電子の都合にすぎない

電波を発するアンテナのゆったりとした数100マイクロ秒の電位 振動のどの時点で光子が出るというのでしょう?

例えば、数Kmの超長波を発しているとして、そこに ロケットが光速に近い速度で向かってくると します。 当然ロケットが受ける電波の波長は「光」レベルになります。

という疑問をなげました。

この記事上では超長波をほぼ光速のロケットで受け取るとしましたが、制御可能な電波発信としながら、もう少し短波長よりで数値をあてはめてみました。光子1個分を送ります。

  • 300 GHz、2.74 × 10⁻³ V/m の電波を 10 ns 送る = 3 000 周期分の連続波を射出
  • 観測体(ロケット)が光速の0.9999998で近づく

観測体は光子一個を受け取ることになります。

  • 観測体が受け取る波長:約 316.2 nm
  • 観測体が受け取る周期(1 波の時間):約 1.05 フェムト秒
  • 受け取るエネルギ-  1 光子 ≈ 4 eV

この(仮想)試験では

  • 送信側は離散的に光子を発するのではなく、周波数、時間制御を行って電波を発する
  • 観測体では光子を受け取る
ことになります。

 光子一個に満たないエネルギーの場合

光子に満たない分を送信した場合、電子の側は電子を揺らすエネルギーとして受け取ることができます。

 電子が飛び出すのに十分なエネルギーではない場合

電子が飛び出す(束縛エネルギー)以下の光の場合、光子として受け取ることは無く、電子の側は電子を揺らすエネルギーとして受け取ることができます。

 発信側は連続的、受信側は離散的

要するに、光は波であって光子ではない。

光子は受け取る側の問題なのです。

 補足:光のエネルギーとは

良く「光のエネルギーは周波数によってのみ決まり明るさは関係ない」とのたまう人がいますが間違っています。

それは光子のエネルギー(hν)のことであり、光子を考慮した場合の光のエネルギーは振幅と時間が掛け合わされます。

  • 総エネルギー(単位時間あたりのエネルギー×時間)
  • 単位時間あたりのエネルギー
    P = 1 2 ε c E 2
    ε 0 8.854 × 10 12  F/m(真空の誘電率)
    c 3.00 × 10 8  m/s(真空中の光速)
    E 0 =  電場の振幅(V/m)

    P = N h ν
    h = 6.626 × 10 34  J·s(プランク定数)
    ν =  波の周波数(Hz)
    N =  光子数(フォトン数)
       N E 0 2  (光子数は電場振幅の2乗に比例)
       E 0 =  電場の振幅(V/m)
  • 1光子あたりのエネルギー
    E = h ν  (光子1個あたりのエネルギー)

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