◇3Dプリンタでヒンジを作る
MS-Surfaceをラップトップ化するヒンジを3dプリントする
3D
MS-surfaceのキーボードヒンジ
MS-surfaceをクラムシェル形式で使うためのキーボードは画面との角度が固定されていません。
画面の背中側に支え板が出る形で一見クラムシェル形式で使えそうですが、これは支え板をきちんと接地できる必要があり、膝の上で使うことはできません。
移動時の不安定さも使いづらい要因になります。
画面とキーボードの連結部に固定角度の"ヒンジ"を付加することで、問題を避けることができます。このヒンジを3Dプリンタで生成します。
おおよその計画は次のようになります。
最終的には安定性のためや角をとるために拡大、円の追加などが行われました。
側壁をSketchで作る
完全拘束状態のSketchを作成します。
アイコン 名称 補足 ポリラインを作成 最後に開始点まで結ぶことにより閉領域となります 水平距離拘束 垂直距離拘束 距離拘束 角度拘束 隣り合う2つの線を選んで実施
スケッチを終了。アイコンまたは「スケッチ」メニューで終了します。2つの終了方法で出る画面が異なります。この辺りがfreeCADの恐ろしい程の難しさの原因です。
立体化する
Partワークベンチに移動し、運が良ければ図形が表示されます。
図形が表示されない場合があります。オブジェクトツリーでSketchを選択しスペースを押すと表示されます。
押し出しアイコンまたは「パート」メニュー⇒「押し出し」で押し出しを実行します。Padから実行する方法もありましたが、Padがどこにあったか不明です。
「パート(P)」⇒「押し出し」実行
(運が良ければ)次のような画面になります。
立方体や球形のアイコンが有効にならない場合があります。ワークベンチを[Part]<->[PartDesign]で何度か切り替えると有効になることがあります。良く分かりません。
複数部品で組み立てる
立体や円柱をPart空間に並べていきます。最後にそれらを"結合"します。
アイコン 名称 補足 立方体 円柱 結合
この図は外側が上になっており、出っ張りをしたにつける形となります。
X軸を中心にして180度回転させます。
この上に立方体を元にしたソリッドを積んでいきますが、そのためにはこの図形がソリッドでなければなりません。ソリッド化します。
立方体を追加し、位置、角度、サイズを調整します。
角は単純に重ねてあります。
上から見ると。
Extrude(Sketchの押し出し)をクリックし、立方体4をコントロールクリックすることにより、全ての図形を選択します。
結合アイコンをクリックします。
結合結果は[Fusion]に出来上がります。
最終的には側壁にさらに斜めの板や円形の板を付加しました。
FusionをSTLにエクスポートする
「コンボビュー」ー「モデル」のツリーでFusionを選び、「ファイル」ー「エクスポート」で.stlにエクスポートします。 freeCADファイルも保存しておきます。
補足:結合を解消し、組み直す
押し出しを取り消すにはモデルツリーで[Pad]または[Extrude]を削除します。元のSketchはBodyに残っています。
結合後修正を行っていなければCtrl-Cで結合を解消できます。
一旦結合を解いて、Partワークベンチで修正することができます。「パート」⇒「分離」で結合を解くことができるはずですがうまくいきませんでした。
スライサーで読み込みプリンタ用出力を得る
スライサーで.stlを読み込みます。小さなものですでインフィルは100%にします。
(最終形では側面に修正があります)
ノズル温度は220にします。
「ファイル」⇒「エクスポート」⇒「Gコードのエクスポート」を実行
ここでは
MS_surface_hinge-Fusion.gcode
に出力します。
USBに入れ3Dプリンターでプリントする
ファイルアイコンを開きUDB内の.gcodeファイルを選択します。ファイルは立体が表示されています。▷で印刷がスタートします。
(最終形では側面に修正があります)
ダウンロード
次のファイルを用意してあります。
- MS_surface_hinge-Fusion.gcode:3Dプリンタ用データ
- MS_surface_hinge-Fusion.stl:スライサー用データ
- MS_surface_hinge-Fusion.3mf:Q1D1Slicerプロジェクトファイル
- MS_surface_hinge.FCStd:freeCAD設定データ
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