◆指数関数的減少に騙されてはならない
半減期:
一致点:
スケール:シフト: 無 有
n乗と「指数関数的」のグラフ
数学用語を用いた感覚表現に騙されてはいけません
底/半減期を示さないものはウソと見做せ
良く「指数関数的に減少する」という表現がとられます。
言葉の響き、文学的感触では、あっという間に0になってしまいそうに聞こえます。
本当にそうかグラフで見てみましょう。
基本 2倍と1/2の例
右は指数関数的「増加」のグラフです。
xの1単位毎にyが2倍になっています。
yの増え方が最初は1,次は2,4と増えています。これが指数関数的増加です。
この「増え方が増える」というのが指数関数的増加の特徴です。この辺りが「最初はゆっくりでも後でどんどん増える」というイメージの基となっています。
では、右は指数関数的「減少」はどうでしょう。
右のグラフは、xの1単位毎にyが1/2になっています。
yの減り方が最初は0.5,次は0.25,0.125と減っていきます。
この「減り方が減る」というのが指数関数的減少の特徴です。不思議なことにこの特徴は意識されないようです。
おそらく指数関数的「減少」の文学的イメージは指数関数的「増加」からきているものだと思います。
xの1単位につきyが変化する割合「底」によっては急激な減少となります。例えば「底」が0.00000001であれば、あっという間に小さな値になります。しかし、多くの場合、恐らくこのような具体的な数値を想定しているのではなく言葉の「雰囲気」だけで指数関数的減少と言っているのだと見られます。
「二乗に反比例」との比較
冒頭のグラフは指数関数(緑)と比較のためのχの二乗に反比例(青)を載せています。
では指数関数は底が0.5(0.5のχ乗);半減期は1となっています。なお、底と半減期は同じ要因の別表現です。
χの二乗の逆比例グラフにくらべ指数関数の減少の仕方は穏やかであることが分かります。
底が1に近づく程減少傾向は穏やかになり、0に近づくほど急激になります。
例えばと
のグラフを見比べると明らかです。
なら減少なしで、
だといわゆる指数関数的増加となります。
おそらく「指数関数的減少」という「数学用語を用いた非数学的な文学表現」はこの指数関数的増加のイメージに惑わされたものだと思われます。
底が0.8![]() |
底が0.001![]() |
底が1.0![]() |
底が2.0![]() |
χの二乗に反比例するグラフと座標(1,1)で一致するよう
させて比較することができます。
とすると(1,1)で傾きが一致します。
底は0.5![]() |
底は0.203![]() |
底を0.1から0,1刻みで2.0まで変化させたグラフを載せます。(0,1)を通る式と、(1,1)を通る式となっています。
(0,1)経由![]() |
(1,1)経由![]() |
底を0.1から1/10刻みで0.000001まで変化させたグラフを載せます。(0,1)を通る式と、(1,1)を通る式となっています。
(0,1)経由![]() |
(1,1)経由![]() |
表示スケールを変え、広い領域を示します。χの二乗に反比例するグラフの原点付近での急こう配が確認できます。(1,1)を底0.5で一致させたグラフと、一致点を(0.25,#)にし底を0.020および0.001にしたグラフも載せます。
シフト無![]() |
シフト有![]() |
(x=0.25)![]() |
底0.020![]() |
底0.001![]() |
本記事は以前の記事
◆N乗と「指数関数的」の比較グラフ
のグラフ機構の「xのn乗」をxの-2乗に固定し指数関数的減少の性質をより分かりやすくしようとしたものです。
指数関数的減少「だから」に騙されてはいけません。
ダークマター(闇問題)
銀河の回転はバルジ部の質量密度が一定でディスク部が半径の二乗に逆比例していれば、観測値と合致します。
理論値とされているものはバルジ部にのみ質量がありディスク部に質量がない場合のものです。
ディスク部には肉眼でも見えるほど物質が存在しています。銀河回転によるダークマター存在論では、この物質の分布を「指数関数的減少」とし、「指数関数的減少だから無視して良い」という極めて乱暴な論理を展開しています。底あるいは半減期が示されることはありません。先に述べたように底が1なら密度は全く減らないことになります。
調べても「光学観測による質量分布グラフ」のようなものは見つかりませんでした。ただただ「指数関数的減少」と言っているだけです。しかも底を示さない。
「指数関数的減少」という魔法の言葉で思考が停止したかの様に見えます。
chatGPTで調べても次の結論にしか到達できませんでした。
バルジ部(中心部):
中心近くでは、密度が高いため重力が強く、回転速度が距離に対してリニアに増加します。これは、銀河中心に大量の物質が集中しているためです。ディスク部分(外縁部):
ディスク部では、バルジ部よりも質量密度が低く、密度が距離の二乗に反比例して減少する場合、回転速度は理論上一定となります。これは、中心部からの重力の影響が弱くなり、外部に広がる質量の影響が相殺されるためです。 観測による回転速度曲線は、まさにこの挙動と一致しており、外縁部でも速度がほぼ一定に保たれています。質量密度がRの二乗 に逆比例する場合、回転速度が一定になることは理論的に正しいです。また、バルジ部では回転速度がリニアに増加し、その後は一定に近づくという観測結果も理論と一致しています。しかし、観測された回転速度を見える物質だけで説明できないことから、暗黒物質が提唱され、理論的に補完されています。
問題は、「見える物質の分布」がどの程度正確に把握されているかです。現在の技術では、銀河内の恒星やガスの分布を完全に特定することが難しく、外縁部における質量の詳細なデータが不足しています。したがって、見える物質の質量分布が完全に分かっていない以上、暗黒物質の仮説が導入されるのは慎重であるべきだという見方が成り立ちます。
残念ながらchatGPTとのやり取りの記録を残せませんでしたが、「見える物質の分布」に関して幾度も「指数関数的減少」という表現が出、底を示せと指示すると、明確には出来ないと解答が来ました。chatGPT自体は知恵を持っている訳ではないので一般的解釈レベルでは「良く分からんけど、まあ指数関数的減少してるみたいだから、無視して良い」となっているとしか受け取れません。指数関数に落とす前に見えているデータの線形補完だけで回転速度の計算をした形跡もありません。
質量密度分布と銀河の回転速度に関する計算は
・◆質量分布モデルと軌道の基礎計算:ダークマター再考
質量密度分布と銀河の見え方に関しては
・◆銀河明るさシミュレート(ダークマター不要)
をそれぞれ参照してください。
この「指数関数的減少」という雰囲気表現は、ひょっとしたら、銀河の回転が太陽系の回転「ケプラーの法則」からずれているという事をダークマターの根拠とするおバカな考えが、おバカすぎると気づいたため、むりやり数学っぽいものを持ってきたのかなあと想像しています。無理ですよ。
放射性物質の半減期と影響持続時
放射性物質も「指数関数的に減少するから問題はない」と豪論を展開されることのあるものです。
とはいえ、ダークマター論とは異なり半減期は示されます。
問題は半減期を過ぎるとゼロになるかのような言い方がされることがある点です。
半減期1ヵ月の放射性物質があり、許容値が100ベクレルで、環境に100万ベクレル分放出されたとしても、1ヵ月で影響はなくなるので大丈夫だといった論理展開です。
100万が100になるにはlog(1000000/100)/log(2)=13.29ヵ月もかかります。
半減期というのは半分にしかならない、そしてその先も半減期毎に半分にしかならないということが無視されてしまいます。
指数関数適用の違和感
以下'底が示されない事'とは異なり、あくまで「直感に反している」だけですけど。
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