◆視細胞とロドプシンと光子
前の記事 ◆光子の根拠に遠くの星を出すのは不適切 で「遠くの星が見える」ことを光子の根拠とするのは適切ではないことを述べました。
「遠くの星」論は打ち捨てるとして、視細胞はどのように光を検出するかもchatGPTで調べてみました。
広いダイナミックレンジのエネルギーをどのように視細胞はシグナル化するか?
おそらくこの仕組みにこそ光子の特質が表れるのではないか。といった観点です。
視細胞とロドプシンと光の検出/認識
光は視細胞中のロドプシンと反応し、視細胞がそれを検出し信号として神経細胞に送り出します。
図は視細胞内にロドプシンが複数並んでいて、光の強さに応じた個数のロドプシンが反応し、それが数Hzから100Hz以上の波信号として神経細胞に出力されることを表しています。
ロドプシンの発火個数が信号の周波数に反映される仕組みは不明です。
図では2個のロドプシンが発火して信号が出ていますが、実際は最低5~6個の発火が必要です。 光子1個にロドプシンが反応し、それに視細胞が反応するというのは間違いです。 ある程度以上の明るさがないと視細胞は反応しません。
ロドプシンの空間配置
図では視細胞内に単純にロドプシンを並べていますが、実際には次の様な配置となっています。
- ロドプシン分子は、視細胞の外節と呼ばれる部分に位置しています。この部分はディスク状の膜で構成されており、ロドプシン分子はその膜に埋め込まれています。
- 外節のディスク構造: 各杆体細胞には、数百枚のディスクが重なり合っています。これらのディスクの表面には、非常に高密度にロドプシン分子が存在します。
- ロドプシン分子の空間密度: 各ディスクの膜の面積当たりのロドプシン分子の密度は非常に高く、1 µm²あたり約2万〜3万個のロドプシン分子が存在するとされています。
- 1つの視細胞には約1億個のロドプシン分子が含まれています.
明るさの分解能
ロドプシンは1個の光子に反応することが出来ます。視細胞は1億個のロドプシンを含んでおり、光強度の分解能は10~12bit相当です。
これに対し、視細胞からでる信号は時間分解となり、その分解能は6~7bit相当です。
瞳孔(1.5mm~9mm)での調整は5bit強です。
最終的に脳で認識可能な明るさの分解能は33bit相当と言われます。
多数の細胞の信号の統合、長時間にわたる信号の統合などの高度な処理がなされ、最終的な分解能に至るものと思われますが、細かなところは不明です。
ロドプシンの発火割合、回復待ちロドプシン割合
ロドプシンは1度発火すると、もう一度発火可能となるまで5分程かかります。
ヒトの1つの視細胞には約1億個のロドプシン分子が存在します。明るい環境ではその一部は発火済みで回復待ちの状態となっています。
昼間の明るい状態で、ほぼ50%のロドプシンが回復待ちとなっているようです。
この状態で1秒間に発火するロドプシンは5%、約500万個。
ただし、太陽を直視するなど極端な明るさが視細胞に入ると、大多数のロドプシンが発火してしまい、その視細胞が回復するには時間がかかります。
コントラストの強い映像が目に入る状況などにも対応できるよう、眼球が微細に振動することにより、細胞間の負担を分担することも行われているようです。
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