標高を色相で表す地図
「スーパー地形」アプリには標高を単純な等高線ではなく標高毎に色を割り当てて塗りつぶす機能があります。10色で一巡する色相を割り当ててみました。
色相バーを表示
- - - - 1-10-100m相 - - - -
色別標高図(今回作成)と地理院地図(平面)を重ねたものです。
1mを1段とし10m毎に繰り返します。
一つ離れた同色の帯は10m差の標高を表します。
基本は10m毎に紺ですが、海抜0mは白、海抜500mまでは100m毎に白となります。
海抜500mから1000mまでは10mを一段とし100m毎に繰り返します。ただし、各段には5mの白色帯をいれてあり、画面上は白っぽく見えます。
1000m以上は100mを1段とし1000m毎の繰り返しとなります。
1000mまで1m単位の繰り返しとする"1-100m相"も用意されています。
- - - - 10-100m相 - - - -
色別標高図(今回作成)と地理院地図(平面)を重ねたものです。
10mを1段とし100m毎に繰り返します。
一つ離れた同色の帯は100m差の標高を表します。
1000m以上は100mを1段とし1000m毎の繰り返しとなります。
1000mの相は境目を明確にするため少し暗めの紺となっています。
- - - - 100m相 - - - -
色別標高図(今回作成)と地理院地図(平面)を重ねたものです。
100mを1段とし1000m毎に繰り返します。
一つ離れた同色の帯は1000m差の標高を表します。
- - - - Google Map - - - -
標準のGoogle Mapです。
- - - - 陰影+写真 - - - -
陰影起伏図と空中写真(シームレス)を重ねたものです。
- - - -赤色立体+地理院 - - - -
赤色立体地図(10mメッシュ)と地理院地図(平面)を重ねたものです。
- - - -スーパー地形 - - - -
標準の スーパー地形+地図です。
- - - -地理院 - - - -
標準の 地理院地図(平面)です。
表示例 松本盆地(安曇野)と長野盆地
ずっと
安曇野(松本盆地)の水は糸魚川(姫川)
に流れて行っていると思っていました。
信濃川(長野盆地)との間には山脈があるからです。
普通の地図
では分かりづらい高低差が
100m毎に色分けされた色相表示
では
安曇野と長野を結ぶ谷間
があり
安曇野の水が信濃川へ流れる
であろう事が視認できます。
盆地,河川域表示
安曇野⇒谷
川(水)の流れ表示
安曇野の標高はおおよそ500m(黄色)で長野盆地の標高はおおよそ300m(表示は緑)です。
安曇野から長野盆地へ間の山を貫く谷間はで500m(黄色)-400m(黄緑)です。
糸魚川という川はなく、糸魚川市を流れるのは姫川といいます。
安曇(松本盆地)部拡大
盆地部は勾配が小さいので
立体表示された地図
であっても傾斜を認識しづらくなっています。
これに対し
標高色相図
では勾配が分かりやすく水の流れも把握しやすくなります。
全体:
zoom1:
zoom2:
色相バーを表示
プリセット色相と今回作成した色相
青水緑黄橙赤紫の7色を1m毎に繰り返し割り当てていくと、7m毎の縞模様ができます。
標準では7色繰り返しの設定が用意されています。
7値での繰り返しは視認性が悪いので今回10色の繰り返しパターンを作成しました。
例えば1m単位の標高表示では黄色は5m,15m,25mといった形で必ず'5'の値となります。
100m単位の場合黄色は500m,1500m,2500m,3500mを表します。
パレット定義フォーマット(.pal形式)
標高色パレットは「カシミール3D pal形式」で定義され、テキストで記述されます。
次のような形式となっています。100m単位のパレット全体を載せます。
KASHMIRPALV002
;
Sub=干渉縞100m
;
SeaArea=152,197,252
;
strength=0
;
type=0
;
AltitudeCM-500=219,219,219
AltitudeCM0=0,90,255
AltitudeCM10000=0,170,255
AltitudeCM20000=0,255,255
AltitudeCM30000=5,161,106
AltitudeCM40000=160,217,8
AltitudeCM50000=255,255,0
AltitudeCM60000=255,173,0
AltitudeCM70000=255,0,0
AltitudeCM80000=255,34,255
AltitudeCM90000=162,92,255
AltitudeCM100000=0,90,255
AltitudeCM110000=0,170,255
AltitudeCM120000=0,255,255
AltitudeCM130000=5,161,106
AltitudeCM140000=160,217,8
AltitudeCM150000=255,255,0
AltitudeCM160000=255,173,0
AltitudeCM170000=255,0,0
AltitudeCM180000=255,34,255
AltitudeCM190000=162,92,255
AltitudeCM200000=0,90,255
AltitudeCM210000=0,170,255
AltitudeCM220000=0,255,255
AltitudeCM230000=5,161,106
AltitudeCM240000=160,217,8
AltitudeCM250000=255,255,0
AltitudeCM260000=255,173,0
AltitudeCM270000=255,0,0
AltitudeCM280000=255,34,255
AltitudeCM290000=162,92,255
AltitudeCM300000=0,90,255
AltitudeCM310000=0,170,255
AltitudeCM320000=0,255,255
AltitudeCM330000=5,161,106
AltitudeCM340000=160,217,8
AltitudeCM350000=255,255,0
AltitudeCM360000=255,173,0
AltitudeCM370000=255,0,0
AltitudeCM380000=255,34,255
AltitudeCM390000=162,92,255
残念ながら詳細定義は分かっていません。
ヘッダ部は"Sub="にパレット名を記述する以外は固定で、ヘッダの後に標高と色対応情報を標高の低い順に書き並べます。
標高と色対応情報は1行に次の記述を行います。
AltitudeCMcm単位で標高=R,G,B
繰り返しを表す方法はありませんので、例えば10000mまで1m単位で10000行の定義が必要となります。
データとプログラムのダウンロード
パレットは「スーパー地形」のGUIで変更することも、ファイルをエディタで修正して読み込ませることもできます。
しかし、行数が多くなるのと、値の調整が困難になるため、プログラムを作成しました。
プログラムとパレットファイルを
en_pals.zipに置きました。
標高パレットを定義しAndroid/iPadで読み込む
作成した「標高パレット」はOneDrive,iCloudDriveを介して「スーパー地形」アプリで読み込むことができます。
Androidに読み込む
iPadに読み込む