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◇DENON PerL PRO

PerLProなかなかいい

 DENON PerL Pro

冒頭の写真はDENON PerL ProとTechnics EAH-AZ80です。
ケースには穴をあけストラップを付けました。左右が分かりづらいので右のDENONロゴに赤を入れました。
ケースのストラップは必須だと思うのですが皆さん落としたりしないんでしょうかね?

ワイヤレス充電可能なワイアレスイヤホン2台運用で、かつ同じ操作法で操作可能なシステムとするため、所有しているAZ80に新たにPerL Proを追加しました。

基本的にボタン左はdown系、右はup系としています。

 1タップ左:ボリュームdown右:ボリュームup
 2タップ左:一時停止右:一時停止
 3タップ左:曲戻し右:曲送り

 パーソナライズ

DENON Perl Proは利用者個別の聴覚特性を測定しそれを元に音質調整を行うパーソナライズ機能を持っています。

例えば僕の測定結果は次のような形となりました。

付属のイヤーチップは小さすぎて耳に合わず測定に至りませんでしたので、JVC SprialDot++とCOREIR BRASSで測定しました。
COREIRは不快な金属音のするイヤーチップでAZ80では使い物にならなかったものです。 ハイレゾのクルレンツィス/ムジカエテルナによる「チャイコフスキー 交響曲6番」では2楽章のチェロがチェロに聞こえません。
SpiralDotはAZ80で使用しています。高域が若干抑えられてしまう感じもありますが自然な音です。

2種のイヤーチップでの測定結果に大きな図形的差はありませんが、色が異なります。色の差が何を意味しているのか現時点では良く分かっていません。

測定結果は両耳とも若干低音部が伸びているとはいえ極めてフラットなものとなりました。
ネットで見ると人それぞれ凸凹があり、これほどフラットなものは見当たりません。本当に測定しているのか今度他の人で試してみようと思っています。

測定結果に沿って音を調整するか、しないかは(ニュートラル(パーソナライズ))で指定できます。
2つのモードの音の差はとても大きく、パーソナライズでは確かにとても自然な響きとなります。

測定結果の「SPIRALDOT++」と「COREIR」でも少し差がでます。
確かにそれぞれのイヤーチップではそれぞれの結果の方が自然かなという気がしないでもないですが、COREIRには嫌な金属響きがあるため、使うことはないと思います。

この測定結果がどのくらい反映されるのか若干疑わしいところもあり、ひょっとしたら測定値と無関係な装置固有の特性をキャンセルするデフォルトのイコライザー設定関与分が大きいのではないかとは思いますが、確かに有効にするととても自然で心地よい響きが得られます。
Technincsではアコースティックな細工を施して音の調整をしていますが、PerLProのように「測定して調整する」という"言い訳"があれば演算による特性の調整がユーザの心理的抵抗を受けず持ち込めるのも大きな利点かも知れません。(測定の仕組みをインチキだと言っている訳ではありません。耳道の音響特性は重要だと思いますし、結果には満足しています)

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騒音があると正確な測定ができないということなので、試しに声を出しながら測定してみました。
右の結果が得られました。
再生される音も"期待通り"不自然なものとなりました。
ただ、調整する周波数の範囲はあまり広くないように思えます。声の範囲を少し超える程度ではないでしょうか。

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付属のイヤーチップ
測定は最初に密閉状態をチェックします。
付属のイヤーチップでは右耳は密閉状態は得られませんでしたが、繰り返していると、密閉状態にならないまま、測定が始まります。
結果には若干左右の差がでました。再生される音は左右がアンバランスになりました。
右の方が高域が出ているので右の高域が抑えられ音がなまるのかなと考えたのですが、逆に右の方がきつめの音になりました。

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Symbio Eartips
密閉性が高いと評判のNew Symbio W(Symbio Eartips)を購入しました。
残念ながらSONY WF-1000XM4による事前の密閉度チェックで、右耳の密閉度が全く得られないので、PerLProでの使用は断念しました。

 音質

AZ80は自然な響きを持ちます。それでも装着直後は微妙なクセ感じます。すぐに気にならなくはなります。

PerL-Proは装着した瞬間から全くクセを感じない自然な響きを感じます。

音色に関して言えば、AZ80は弦が若干くすみます。
PerL-Proは弦の響きがくっきりしています。

低音はAZ80の方が深くエネルギーのある音となります。
PerL-Proは量感は有りますが、ボンボンとした音です。「低音モード」がいじれる様になっていますが深い低音が出るわけではなく、最低低音の倍音を重ねているように聞こえます。

例えば「エロイカ」の1楽章86小節のコントラバスの音など、AZ80では静かでありながら深く重くエネルギー感のある響きですが、PerL-Proでは量感はあるものの重さの無い音となります。

因みに、ここのコントラバスの音はベーレンライター(Bärenreiter)版とその他の版で異なります。

オケのテュッティ―はAZ80では木管、金管ばかりが目立つうるさい状態になりがちですが、PerLProでは迫力のあるバランスのよい音となります。

AZ80は内蔵イコライザーを経由しないダイレクトモードを持ち演算による調整を回避したいのに対し、PerL-Proは演算的に変更を加えるのを基本としているので、再生アプリで調整を加えることに抵抗は少ないので、今後調整してみようと考えています。

 ヘッドフォン、有線イヤホンとの比較

PerLProは、これまではワイヤレスイヤホンとの比較対象とならなかったヘッドフォン、イヤホンと比較できるレベルになっている感じがします。

最近は色々な都合で使用頻度が減っている

ワイヤレス・ヘッドフォン  STAX SPIRIT S3
有線イヤフォンTechnics EAH_TZ700
との比較をします。

つけた瞬間の自然な響き  PerLPro>StaxS3>TZ700>AZ80
テュッティ―の自然な響き StaxS3>TZ700>PerLPro>AZ80
弦アンサンブルの自然な響き StaxS3>TZ700>PerLPro>AZ80
深い重低音 TZ700>AZ80>StaxS3>PerLPro
のびのある滑らかな高音 TZ700>StaxS3>AZ80>PerLPro
音の粒の定位感 TZ700>StaxS3>AZ80>PerLPro
聴く楽しさ StaxS3>PerLPro>TZ700>AZ80

PerLProは何といっても最初の1音で感じる自然な空間が素晴らしい。
残念ながら重低音に関してはオーディオアプリで31,62Hzあたりを試しに持ち上げてもPerLProは変化がありません。重低音を再生する能力が無いようです。(ボンボンと量感のある低音再生は出来ます)
精密なイコライザー調整を行えばTZ700も付けた瞬間の違和感を無くせると考えています。基本の情報再生能力はTZ700が一番すぐれています。
AZ80とPerlProではAZ80の方が高音が詰まり気味に聞こえますが、少しなれると、AZ80の方が滑らかに伸びている感じがしてきます。

PerLProはAZ80に比べ音域は狭い(気がする)がバランスが良いため普通に聞く分には高域に関しては狭さを感じない(のではないかと思う)

なお、PerLPro、TZ700、AZ80はいずれもイヤーピースはSpiralDot++です。

 ノイズキャンセリング

PerL Proにはノイズキャンセリング機能が無いにほぼ等しいです。

これはちょっと厳しいかも

 使い勝手

AZ80に操作をそろえたので悪くはないです。

が、本日かかってきた電話に応答することができませんでした。
これはちょっと厳しいかも

 PerlPro Audio設定

次のようになりました。

 調整

 PerL Pro

低音モードを-2にしました。

不自然に増強された低音に隠されていた深い低音が聞こえるようになりました。
やはりこの「低音モード」というのは最低音の倍音を重ねているのだと思います。

空間オーディオは古いポップスを聴く場合自然な広がりが得られて有効ですが、最近のハイレゾ録音のオーケストラものでは逆に音像が中心部に偏り不自然になりますのでoff。

イコライザーはいじっていません。少しいじっても良いかなとは思っています。

 AZ80

ひょっとしたらAZ80も適切なイコライジングをすることにより自然な音に近づくのではないかと思い、調整してみました。

PerLProと同じ感じを目指したのですが到達できませんでした。それでもパッと聴いた時の不自然さは抑えられました。

結局、何のことはない、少しハイ上がりぎみの「ドンシャリ」になってしまいました。
(最終的には右グラフから少し低域を下げた形になりました)

 イヤーチップのフィッティング他

 イヤーピースのフィット具合を調べる

AZ80に新機能として「最適なイヤーピースを選ぶ」が追加されました。

PerLProにはパーソナライズ時にチェックする機能はありますが、パーソナライズと別に動作させることはできません。

 イヤフォンを探す

夜中にPerLProを耳にはめようとして落としてしまいました。

スマホのライトを点け探しましたが、道のわきの草の中に紛れ込んだようで、見つかりませんでした。

通信接続は切れていないのですぐ近くにあるはずなのですが見つかりません。暗い中黒いイヤフォンですからね。

丁度夜回りの警官の方二人が通りかかり、懐中電灯を点け一緒に探してくれましたが、見つかりません。

諦めて、夜が明けて明るくなってから探し直そうと思ったところ、警官の方が見つけてくれました。

葉っぱの下に紛れる形で転がっていました。

AZ80には「ヘッドフォンを探す」という機能があり、イヤフォンから「ピピピ」と音を出すことができます。
あまり大きな音ではないのですが音楽よりは大きな音がでます。
PerLProにこの機能があれば役に立っていたはず。


 総論

静かな所で聴くには圧倒的にPerLProが自然で力強く魅力ある音楽を再生してくれますが、例えば電車の中などではAZ80の方がノイキャンがちゃんと働くのでより楽しめます。

なかなか、これこそ最高!と言える製品て出ないものなんですねえ。。。。

とは言え、イヤフォンシステムはPerLProとAZ80の2台運用で固まりました。故障等があれば別ですが、この後しばらく変わらないと思います。

今回のイヤフォンシステム騒動の始まりはSONYのWF-1000XM4です。
これがなかなか安定せずお店で交換になり、その後も付属イヤーチップでは片耳がどうしても密閉状態にならない、電波状態によって動作が不安定になってしまう、ワイアレス充電時に熱くなり充電不能になる等々、非常に苦労したなか、仕事の関連上電話をしながら作業するという場面が続き、安定したイヤフォンシステムが必要となったことで色々トライすることになってしまいました。

丁度各メーカーのワイアレスイヤフォンの進化途中だったこともあり、なんだかんだ、時間/期間もコストとも結構かかりました。

評判の良いイヤフォンが必ずしも僕向きでないことも分かりました。

 ちょっと不安に思っていること、耳の形

ノイキャン効果を殆ど感じないPerLProですが、ねじ込むように手で力を入れると、それなりに効果が見られます。
他のイヤフォンでも同様です。

ということは、ひょっとしたら、本来あるべきレベルの密閉度が得られていないということはないでしょうか?

パーソナライズの測定結果がやけにフラットなのも、密閉の程度が低いせいかも。

密閉チェックはPerLPro,AZ80,XM4で行っていずれも密閉状態となります。とはいえ、理想状態にはなっていないのかも知れません。
確かに穴がまん丸ではない。

耳鼻科に行けば耳の型を取ってもらえるかなあ。

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