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◆観測と確率;ベルの不等式の落とし穴

 スピンの観測の基本

スピンは観測するとupまたはdownのどちらかの値をとります。中間の値といったものはありません。
スピンを持たない粒子がスピンを持つ粒子に分裂した場合、片方を観測しupだった場合、同じ方向でもう片方を観測すると必ずdownになります。

位置Aで粒子ω1のスピンをx方向観測してupになる確率を

    A{x(ω1->u)}
同downになる確率を
    A{x(ω1->d)}
と書くものとします。

位置A,B方向x,yの記述は次のようになります。

    A{x(ω1->u)}
    A{x(ω1->d)}
    A{y(ω1->u)}
    A{y(ω1->d)}
    B{x(ω1->u)}
    B{x(ω1->d)}
    B{y(ω1->u)}
    B{y(ω1->d)}

1つが2つに分裂したペア粒子(ω1,ω2)をそれぞれの場所(A,B)で同x方向で観測すると

    A{x(ω1->u)}=B{x(ω2->d)}
です。

観測すれば必ずupかdownとなりますので、次の式も成り立ちます.

    A{x(ω1->u)}+A{x(ω1->d)} = 1

 xの代わりに直行するyを観測すると

B地点でxの代わりにyを観測すると次の式が成り立ちます。

    B{y(ω2->u)}+B{y(ω2->d)} = 1

従って、当然次の式が成り立ちます。

  A{x(ω1->u)}=A{x(ω1->u)}*B{y(ω2->u)}
+A{x(ω1->u)}*B{y(ω2->d)}

ここで

    A{x(ω1->u)}=B{x(ω2->d)}
ですので
    A{x(ω1->u)}
    B{x(ω2->d)}
で置き換えた式
  B{x(ω2->d)}=B{x(ω2->d)}*B{y(ω2->u)}
+B{x(ω2->d)}*B{y(ω2->d)}
  !!! この式は大ウソ !!!
も成り立ちそうに思えます。

この式こそベルの不等式の根本です。この式を当然として、この上に成り立つ式を複数用意し、それらに多くのテクニックを施し不等式を導き出します。

しかし、一見当然のようなこの式は「大間違い」なのです。

粒子は1方向しか観測できません。つまりω2粒子のx方向を観測した場合dの確率を持つ場合、同じω2粒子のy方向を観測したら、という仮定は成り立ちません。

    B{x(ω2->d)}B{y(ω2->u)}
      は同時に推定することはできないので
      オペレータ * (and) で結ぶことはできない

「xを観測してuである確率を条件とし、"xを観測せずyを観測"した場合の確率」という根本矛盾です。

「ベルの不等式」はそもそも「観測」と「確率」という根本レベルで間違った考えを元に作られたものです。

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