◆A=Bは「AかつB」ではなく「AまたはB」
リンゴ=100円
リンゴが100円と等価だったとします。
リンゴ=100円
この式はリンゴと100円が等価であることを示します。
しかし左辺と右辺、リンゴと100円が同時に共存すると言っているのではありません。
意味するのは左辺リンゴまたは右辺100円が存在するということです。
リンゴがある場合、確かにリンゴは100円の価値を持ちますが、あるのはリンゴであって、リンゴと同時に100円がある訳でありません。
100円がある場合、確かにリンゴ1個分の価値を持ちますが、あるのは100円であって、同時にリンゴがある訳ではありません。
リンゴがあって、それが同時に100円の存在となるなら、その100円が同時にリンゴの存在になり、無限に増殖します。
E=mc2
この式
E=mc2
はエネルギーEと質量mの等価性を示しています。
しかし左辺と右辺、エネルギーEと質量mが同時に共存していると言っているのではありません。
意味するのは左辺エネルギーEまたは質量mが存在するということです。
Eがある場合、mc2と等価ではありますが、あるのはEであって、Eと同時にmc2がある訳でありません。
mc2がある場合、Eと等価ではありますが、あるのはmc2であって、mc2と同時にEがある訳でありません。
Eがあって、それが同時にmc2の存在となるなら、そのmc2が同時にEの存在になり、無限に増殖します。
光(輻射)はエネルギーですが質量は持ちません。
質量がエネルギーになったとき、全体の質量は減ります。もちろんエネルギーを質量換算した値は保存されます。
アインシュタインは論文で輻射が質量を持つとなどは言っていません。質量と輻射エネルギーが転換しうると述べており、質量とエネルギーは全くの別物として扱われます。
A=BはAまたはBと読むべき
A=Bという状態はAまたはBと捉えるべきです。
(もちろんA/2とB/2という存在もあり得ますが、少なくともAとBではありません。)
リンゴまたは100円
Eまたはmc2
単純なことなんですけどねえ。。
どうすればこの式E=mc2から物質の質量の大半は運動エネルギーによるものだだとか光が質量をもっているなどという考えに至るのか理解できません。
以前に ◆エネルギーと質量は「等価」な「別物」です。という記事を上げています。
ついでに言うと、子供の頃この式E=mc2を見て、「質量はどんどんエネルギーに変わり宇宙は広がり続ける」と妄想しました。
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