◆日本語と他言語の比較法の謎:文法
日本語の基本文法論理構造(χに関しρが成り立つ)
χ=象
ρ=賢い
-> 象は賢い
χ=象
ρ=(
χ=頭
ρ=良い)
-> 象は頭が良い
日本語以外でもこういう階層構造をとれる言語がありますでしょうか?
日本語の大きな特徴。語彙(単語)の代わりに文(句)が使える
日本語の大きな特徴として単語(語彙)の代わりに文(句)が使えることがあります。
例えば英語では概念が語彙の形になっていない場合、語彙を使う文法(a is bなど)を適用することはできません。
日本語は少ない語彙の組み合わせで概念を表し、語彙と同様に使うことができます。
頭が良い、頭が悪い、目が良い、背が高い、鼻が長い、髪が赤い。。。
これはとても大きな差であり、日本語の極めて優れている点と思うのですが、なぜか、国語学者は注目しません。
実に不思議です。
国語学者の興味は日本語を解析することではなく、これまで勉強してきたSVOCなどの分析法に無理やり割り当てて満足しようとしているように見えます。
普通に見て気が付くはずの論理の階層が勉強しすぎて見えなくなっているかのようです。
日本語が世界の中でさほど特殊ではない、という意見も、SOVの言語、膠着語の言語は多いというだけで、日本語の特徴である構造化した論理表現を完全に無視しています。
日本語以外で概念を語彙化(単語化)しなくても、階層化して表現できる文法を基本としている言語はあるのでしょうか?あるはずですが、欧米中心の言語学の根本の概念にないため知られていないだけだと思います。
論理の階層化は人間にとって難しくはない
日本語のこの階層化した構文というのは、決して難しいものではないと考えられます。
例えば階層化の機構を持たない英語圏の人間でも、日本語を話すとき、「今日は頭が痛い」だとか「彼は英語がうまい」などといった表現で混乱することはありません。
おそらく人間の基本的な言語能力として存在する機構なのです。
これが注目されないのも、主語はどれだなどという論議になるのも、繰り返しになりますが、日本語研究者が英語圏での言語研究を勉強しすぎた悪影響以外は考えられません。
雑談
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