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◆鳥が文法を持つ論の無理

 単語の「組み合わせ」と言えるのか

NHK「ダーウィンが来た:鳥の言葉が分かる!びっくり鳥語口座」で鳥が単語を組み合わせて使う「文法」を持つという話がありました。

基本として、次の「単語」を持つとしています。

意味 コガラ シジューカラ ヤマガラ ゴジューカラ ヒガラ
集まれ ディーディーディー ヂヂヂヂ ニーニーニー フィフィフィ
タカが来た ヒヒヒヒ ヒーヒーヒー スィスィスィ
ヘビだ ジャージャー デュデュデュ

続いて「単語の組み合わせ」すなわち文法があり、次の例が挙げられました。

シジューカラは「警戒して集まれ」ということを次の「文章」で示す
 ピーツピヂヂヂヂ
これは「警戒せよ」いう単語「ピーツピ」と「集まれ」という単語「ヂヂヂヂ」の組み合わせである。

「ヂヂヂヂ」は先の表でシジューカラが「集まれ」の意味であることは示されています。
しかし「ピーツピ」が「警戒せよ」という単語であることは示されていません。

つまり、独立して使用される2つの単語が組み合わされて使われている証拠がどこにもないのです。

「警戒して集まれ」という「単語」が鳥の発声機構の都合でこのようになっていると考えることもできます。

あるいは「ヂヂヂヂ」という言葉が警戒気分で修飾されたともとれます。

いずれにせよ「ピーツピ」の独立性、または汎用的に修飾に使われる性質が示されない限り「文法」と呼ぶのは難しいと思います。

 「タカ」が「来た」のミスリード

シジューカラの「ヒーヒーヒー」を「タカが来た」の意味だというのは誤解を生む表現だと思います。

決して、「タカ」と「何かが来た」という概念を組み合わせたものではなく、言えるとしても「タカだ」に過ぎないでしょう。

その後出てくるシジューカラの「デュデュデュ」が「ヘビだ」としていることを見ても、「タカが来た」は不自然です。

 まあ、論文の解説でもないし。。。

あくまでTV番組内でのことなので、細かく追及すべきではないとは思いますし、学者が意図的に胡麻化しているとも思いませんが、ここで見た限りでは、残念ながら「鳥が文法を操る」と信じるには至りませんでした。

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