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★星は暗いのではなく小さいのです-3

少し大雑把な計算です。後で修正が入るかもしれません。

結論から言えば、星は見えます。それは光が波であり、「見る」とはレンズで像を結び、像面で光を検出することだからです。

 星は暗いのではなく小さいのです

先の記事◆星は暗いのではなく小さいのです-2 で「星を見る」ことに関し次のような誤解があるのではないかと書きました。

「星を見る」場合の「明るさ」とは「星灯りで照らされる面」の明るさではなく「網膜上に結すばれた像」の明るさです。

少し大雑把ですが、計算してみました。

 例えば太陽1光年先に移動したとしたら

光の受容体(細胞)の直径はおおよそ

  • 色を感じる細胞(桿体細胞):3μm
  • 明るさを感じる細胞(錐体細胞):1.5μm
です。

光を受ける分子のサイズは

  • ロドプシンの集合体が0.005μm程度
という記述を見ましたが、正確には分かりません。

太陽網膜上でのサイズは

  • 150µm程度
です。

太陽までの距離は

  • 0.00001581光年
です。

従って太陽が1光年先に移ると、単純に完全結像するとすると、その直径は

  • 0.0024μm (150*0.00001581)
で、ロドプシンの集合?のサイズより大きくなります。

これは太陽を直接見るのと同じ明るさですので、

  • 「光子でなければ反応するはずがないレベル」
    どころか
  • 「眼をやられてしまうレベル」
  • の強さです。

例えば月の明るさ程度まで落とすにはどの位ぼかせばよいでしょうか?

  • 月の明るさは太陽の1/1000000(百万分の1)
程度です。
この数値は照らされている面の明るさですが、太陽と月はほぼ同じサイズに「見えます」ので 像の明るさの比と考えてよいでしょう。

という事は

  • 直径にして1000倍(1000×1000=百万)くらいにぼやけても月程度の明るさに見える
ことになります。

即ち像がちゃんと結べず

  • 直径2.4μm (0.0024×1000)
程度になっても月程度の明るさには見えます。

先に示したように

  • 色を感じる細胞(桿体細胞):3μm
  • 明るさを感じる細胞(錐体細胞):1.5μm
なので一切何の問題もなく見えるはずです。

 瞳孔に入る光がロドプシンサイズまで絞られると

瞳孔に入る光がロドプシンサイズまで絞られると

  • 瞳孔のサイズは直径2mm~5mm程度です。
  • ロドプシン(集合?)のサイズは直径0.005μm程度
従って5mm(5000μm)時の面積比は
  • (5000/0.005)^2 = 1000000000000 = 10の12乗
になります。

つまり、眼球表面に届いた光は10の12乗倍に強められることになります。
これは約30等級レベルの差です。

  • 12/log10(2.5)=30
太陽が-26.7なので3.3等級の星が太陽が照らす面の明るさと同じ明るさの像となるのです。

もっと弱い光でも反応できるはずであることと、光の絞れる大きさはもっと大きいはずであることの プラスマイナスで見ることの出来る限度は6等星くらいになります。
近視の人はうまく像を結べませんので、見える星は減ります。

光子など全く不要です。

 素粒子論学者は「見る」ということの意味を無視したのか

「光子でなければ星は見えないはず」という論を述べる学者やそれに準じる人たちは 「見る」という事に関する興味も知識も持たず述べているのではないかと思います。

「見えない」という以上は「見える/見えない」とはどういう事かに考えを 回す必要があります。
「知らぬアブハチを語る」状況に陥っているようにしかみえません。 (参照:◇「アブハチ取らず」と「二兎を追う」は違う)

 正確には計算する必要があるが

10光年や100光年程度までは太陽は見えそうに思えます。

何しろ光は「波」であるため「レンズ」で「像」を結べますから。

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