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◆ダークマター:ウソと科学

ウソとは事柄が真実でないことを知りながら真実であると発言することです。

当初は真実のつもりで話していたことが、途中で間違っていたと気が付きながらも方向転換ができないまま、 「無理な理由を探しながら」ウソをつき続けることは良くあります。

だんだんと、そう見えてきました。

 ケプラーの法則を無批判に銀河に適用

最初は銀河の渦の動きがケプラーの法則に則っていないというのが「証拠」だったはずです。

ただ、

  • ニュートン力学を当てはめるとケプラーの法則は太陽系のように質量のほとんどが中心にある場合にしかなりたたない
ことが分かる人はいて(殆どの物理学者/学生はそのはず)、
  • 調べたのは銀河円盤からはるか離れたところであり、質量の殆どは軌道の内側にある
などと真実でないことを述べたり
  • 銀河円盤は指数関数的に急激に薄くなっており、中心から少し離れただけで質量は無視できる
などと、根拠を示さない感覚表現(指数関数という感覚用語は急激な感じがしますが 底が1なら全く平坦です)などを駆使し、話を少し歪めて納得していたようです。

 さすがにケプラーの法則適用は諦めたか

しかし、どんな屁理屈を付けてもケプラーの法則の適用は無理だという認識が高まってきたのか、ケプラーの法則を持ち出すことは殆どなくなりました。

先月NHK教育TVの「サイエンスZERO」ではケプラーの法則からのズレということではなく銀河全体の回転が速いことになっていました。
それはそれでホンマかいなという感じですが。

最近はダークマターの存在の証明など完全にすっ飛ばして 「ダークマターがある」ことは自明の理だという扱いをすることもあります。

先の番組では、宇宙に広がっているダークマターの密度を示していましたが、 どうやってそれが分かったのかは全く示されません。
例えば遠くの銀河の存在など重力レンズ作用で示されます。
これに対してダークマターに関しては全く根拠は示されません。

こじつけすら諦めたように見えます。

 やっと分布の力学に注意を向けたが

太陽や惑星に落ち込むことなく広く平均して銀河に広がるダークマター。

普通の物質とは質量以外の相互作用はない。

一体どういう物体だ?ということで色々考えているらしい。

一部の学者は「相互作用の殆どない恐ろしく小さな物体だろう」と研究しているらしい。

だけど、星の重力の集中に抗して銀河レベルで広く広がるためには、 ダークマターどうしは衝突が極端に多く、かつ極めて高温度 (何兆度、何京度、無量大数度とかといったレベル)でなければならないはず。

と思ったところ、

「ダークマターは通常の物質に似た正負のものがあり、ダークマターどうしの相互作用は大きく集合することもある。そうしないと、ダークマターの分布の説明ができない。」という意見が出てきているそうです。

ここでいう分布は球状銀河のダークマター分布らしいのですが、 どうみても通常の見えている物質の分布をダークマターの分布としている。

んんん、ダークマターいらんのでは?

 根拠の部分が徐々に変わるというのは

理由が少しずつ変わっていくというのは、途中で間違いが判明した場合の無理なウソを積み重ねるパターンそのもの。

そうとしか見えなくなった。

 雑談:S.F.(ダーククラッシュ)

主人公は重力波の研究をしている。

何年も検出器の監視を行っているのだが何も起こらない。何も起こらない毎日、それが仕事だった。

ある日、検出器が反応する。それも長時間に渡って、まるで通信信号のような反応だ。

解析すると驚くべき内容だった。

この銀河にはほぼ同じ位置にダークマターでできた銀河が重なっている。
ダークマターは単一の素粒子ではなく、通常の物質が数多くの素粒子で構成されているのと同じく多数の素粒子からなっている。
ダーク銀河は数多くのダーク恒星システムからなっている。ダーク恒星の多くはダーク惑星を持ち、その中でダークマターでできた生命も誕生し文明も生まれた。
通信はダーク星人からの警告だった。
彼らのダーク太陽系が太陽系の近くを通りダーク惑星の一つが地球の軌道と交差するというのだ。通常の物質とダークマターは直接衝突することはないが、地球は現在の軌道から跳ね飛ばされる可能性が高い。

当初は誰も信じなかった。しかし、やがて天王星の軌道が乱れており光学観測不能な巨大な質量が太陽系に侵入したことが分かった。
ダーク星人の通信を信じると、ダーク惑星が地球に接近するのは4年後だという。

ダーク星人から提案があった。先行するダーク小惑星を火星で捕まえて質量を集中させ火星をブラックホールにすることができ、この時得られるエネルギーで火星ブラックホールをダーク惑星にぶつけることにより少し軌道を変え最悪の事態を避けることができるというのだ。

そんなこんなで(まあ、色々ありながら)、大きな重力により地球は大変な災害に見舞われるもののダーク惑星は無事回避。

数年後、主人公はふと、見えない誰かがそこにいることに気が付く。
ダーク星人の科学技術力は極めて高く、彼らの一部は通常物質でできたこの地球に移住していたのだ。


てな話はどうだろう。映画/TV化するなら主題歌はダークダックスで。
ダーク惑星にブラックホール、地球に移住したダーク星人。絵にならんな。

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