◆星の近接効果と銀河の回転
月の太陽に対する公転速度

月は地球の周りを公転しています。
その公転方向は地球の太陽に対する公転方向と同じです。
月だけを観測するとどうなるでしょう。
月の太陽に対する公転速度は、外側では速く、内側では遅くなっています。
星の運動に於いて、その軌道の内側の質量が全て中心にあるという超単純モデルが、
近くに星がある場合、有効でないことは明らかです。
2連星だと

地球と月という質量差の大きいペアではなく、同じ程度の惑星が互いに回っている状態でも同様に外側が速くなります。
もちろん、このような構造は重力的に不安定ですので、直ぐに2つの星は離れてしまいます。
しかし、同じ程度の星が近づいた時に、外側が速くなる傾向があることは間違いありません。
沢山の星がある場合
2連星の場合内側の星は遅くなりますが、さらに内側に星があれば速くなるはずです。
地球と月程近くなくても、単純に質量を中心に集めたモデルとは異なるものになるはずです。
近接星効果と銀河の回転
本当は精密なシミュレーションを行う必要がありますが、定性的に考えただけでも、 外側は単純なモデルに比べ速度が高くなるものと思われます。
なお、◇渦と銀河とブラックホール でも述べたように、精密なシミュレーションには銀河中心のブラックホールに落ち込む星も無視することはできないと考えています。
ダークマターがあり得ないとは考えていませんが、その前に、その前提の重力モデルが 単純化しすぎたもののように見えてしかたありません。
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