◇走るロボット:なぜ腕を振らない
全く進歩しない技術
技術の進歩は信じられないくらい遅いものです。
2足ロボットが未だに「普通に」歩いたり、走ったりできないのはなぜなんでしょう?
一つには軽量で高速なアクチュエーターがなかなか開発できないことがあります。
もう一つは多分、制御法の根本が間違っているんだと考えています。
しかもそれが「教科書」化された形で技術者が「勉強」しているため
全く先に進めなくなっている。
技術的ブレークスルーというのは良く聞く話ですが、
教科書で勉強してそのレベルに疑問を挟まない優等生技術者が
進歩のじゃまをしていて、その壁を破るのが難しいのです。
形通りの勉強しない人がいて初めてブレークスルーがある。
さらに"多分"なのですが、「Zero Moment Point理論」と「膝を使ったバランス制御」
という教科書セットが進歩の妨げになっているのだと考えます。
優等生はこんなレベルで「人の歩行にとらわれ過ぎている」と思っているようですが
とんでもないことです。人の直立2足歩行からはかけ離れています。
HONDAのASIMOの歩き方が
玄人目にはともかく
素人目に変なのは明らかでしょう。
もっと謙虚に、教科書でなく自然に学びましょう。
なぜ腕を振らない?なぜバネ動作をさせない?
人が走る場合腕を振ってバランスを取ることが極めて重要です。 身体/筋肉をバネのように使うことも速く走るためには重要です。
最近「ZMP理論に惑わされない2足走行ロボットを開発した」という 記事が新聞に出ていました。
残念ながら余り詳しいことは読み取れなかったのですが、腕を振っている 様子はありませんでした。バネとしても働くアクチュエーターなどという 記述もありません。
相変わらず腕どころか腰から下だけの機械を作っているところもあり、 このままの進み方では良い結果には到達できない感じがします。
HONDAのASIMOも歩行に関しては全く進歩が止まっています。そろそろ 膝バランスは捨て時だと思うのですけどね。
膝を伸ばして直立し、
腰でバランスを取って歩き、
腕を大きく振って体をバネのようにしならせ高速で走る2足ロボットを期待します。
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