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■動画で見る水面波:体積保存モデル

シリーズ「動画で見る水面波」

 液面波体積保存モデル

前の記事■動画で見る横波縦波と水面の波に円運動モデルによる水面の波の説明を載せました。

でも水面の波は本当に「円」運動で形成されるのでしょうか?

液体は気体と異なり圧縮がほとんど起こりません。
表面付近で液体を横方向に押すと、圧縮されず、上方向に液面が膨らむことにより体積を逃す形となります。

これによって起こる運動は円に近いとは言え、若干卵型に変形したものとなります。

下に、この体積保存モデルによる液面表面波と円運動による波、単純横波、単純縦波の動画を載せます。

体積保存モデル 円運動モデル 単純横波 単純縦波

体積保存モデルは円運動より液面の波のイメージに近いと思います。

こう並べてみると単純な横波が水面の波とは随分かけ離れたものだと感じられます。

#2017/12/08  円運動から三角波まで連続再現できるモデルを ■動画で見る水面波:位相跳躍モデル に置きました

 体積保存+速度勾配モデル

波の高い位置では、媒質の水平移動に対する抵抗が少なく、速度が速くなると思われます。

高さにより速度差をつけたモデルを示します。

左から右に波が進むにつれより立ち上がりが強くなり、右端では崩れる直前にまでなります。

速度勾配あり

海の波では海岸に近づくにつれ、高くなり、かつ立ち上がりが強くなり、最終的には 前面の空気を巻き込み崩れ打つ形となります。
立ち上がりの変化の大きな要素が、このモデルのような速度勾配にあると考えます。

 力学シミュレーションではないけれど

ここに載せたのは力学シミュレーションではなく単純な数式による位置変化にすぎません。 しかし、 液面の波をsin波で表す極端な単純モデル(横波モデル)より多くのものが得られる と考えています。

この体積保存モデルは「単純な縦波」を基本として、密度を垂直方向に逃すという単純な形を 採っています。
体積計算には微分でなく実差分を用いています。そのため、ごく僅かな遅延があり 良く見ると卵型が左右非対称になっています。

なお、遠い目標の一つは「神奈川沖浪裏」です。

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