◆相対論の「縮む」の本当の仕組み
加速すると「空間」は広がる。物質はどうなる

これまでに
◆加速とローレンツ変換:縮んでない状態から縮むか
他幾つかの記事で、多粒子を同時加速する思考実験を行い、
加速している系に於いては空間が縮むのではなく
広がることを示してきました。
そして、静止系からの観測では空間の縮みも広がりも無いことを示しました。
右の図で3つの粒子(ロケット)はこちらの系での観測で同時に
加速します。加速後は彼らの系では同時性が変わり(図では鎖線で
示している)彼らの系では3つの粒子間
は広がっています。
静止系からの観測では全く広がりは変わりません。
彼らの系内で広がりはどう観測されるのでしょうか?
空間が広がるとは即ち座標と物質とが同じく広がるので全く何も感知しないのでしょうか?
3つの粒子、あるいはロケットの間が開いていくだけだというのは解決ではありません。 粒子がもっと密に並んでいる場合はどうでしょう。あるいはロケットとロケットが紐で 結ばれている場合はどうでしょう?
徐々に加速する試験。

徐々に加速することを考えてみましょう。
単純化のために右の図は2段階で加速しています。
2回目の加速は、それぞれが持つ時計により正確に同等に行われるとします。
こちらの系から観測すると同時加速になります。
粒子の系ではどうでしょう?
最初の加速で生じた同時性の差により、彼らの系ではCがBより、BがAより先に
加速を始めることになります。
すると、CとB、BとAの間は開いていきます。仮に間にバネなどが入っていれば
バネは引き伸ばされます。
もちろん、本来は加速はこのように飛びとびに起こるのではなく 連続して起こります。そして徐々に引き伸ばされていくのです。
広がる力に粒子間力で抗すると

広がろうとする力に粒子間力(物体の形を保つ力:主に電磁力)で抗すると どうなるでしょう?
空間は広がるのに物体は広がらない状況が得られるのではないでしょうか?
その場合、こちらからの観測ではA-B-Cが縮んだことになります。
右の図は粒子の系での同時で長さが元の長さを保った状態をしめしています。
各粒子の加速がこちらの系で一定とならない部分は図では隠しています。
結論。移動する物体が縮むのは主に電磁力による
相対論的効果としては、加速があると、空間は「広がって」「縮みます」。 即ち通常は何も変化しません。
しかし、加速時に物体が空間の広がりに抗して、広がらない場合、
物体は「広がらず」「縮みます」。
これが相対論で物体が縮むといっていることの仕組みなのです。
単純に「物体は縮むのではありません」。加速時に生じる空間の広がりにもかかわらず 「物体は粒子間力があり広がらない」のです。
空間の広がりに応じ広がるモノは、どんな速度になろうとも「縮みません」
「高速で移動するものは縮む」というお気楽表現は間違っているのです。
この説の難点。加速側とそうでない側が非対称
この説の難点は、加速「した側」と加速「しなかった側」が非対称となることです。
加速した側は、加速しなかった側から縮んで観測されますが、 加速しなかった側は、加速した側からは長さは変わらず観測されます。
例えば、互いに相手の長さをあらかじめ知っているロケットがすれ違う場合、 どちらが加速した側か分かるのです。
加速の仕方が非対称なら観測され方も非対称でもおかしくないかも しれませんが、、、納得しがたい。
もう一つが、空間を広げるエネルギーが、同時性がずれていくという 事象から生み出されることです。
この「縮む=広がらない」の考え自体は当初からあったのですが、この難点が気になり、 これまで記事にしませんでした。
潮汐力と空間を広げる力(小妄想)
星の周りでは重力加速度の差により潮汐力が発生し、物体は引き伸ばされます。
実は重力加速度に差がなくても、加速により生じる、同時性の差に基づく 潮汐力が発生すると考えられます。
引き伸ばすエネルギーはどこから来るか(大妄想)
空間を広げるエネルギーの元は、加速により生じる「同時性の差」です。
言葉を変えれば「時間」がエネルギーに転換されるのです。
宇宙を広げるダークエネルギーはこれではないでしょうか?
ダークエネルギーとは即ち時間そのものなのです。(怪しい!)
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