◇超光速ニュートリノ:マスコミのタイムマシン執着
雑談
光より速いニュートリノ:マスコミは「タイムマシン」
去年、ニュートリノの速度が光速を超えているかもしれない、という 発表がありました。
まだちゃんと追試されてはいないのですが、もし本当なら、相対論の見直しが必要 になるものすごい発見です。
が、
なぜかマスコミでは"「タイムマシン」が実現されるかもしれない"という風に なってしまっていました。
以前の記事
◆タイムマシン・トリックでも取り上げたのですが、
一体誰が「光速を超えると時間が逆転する」などと言い始めたのでしょう?
少なくともアインシュタインはそんな事は言っていないし、相対論を誤解の
海に突っ込んでしまったガモフの世紀の怪作「不思議の国のトムキンス君」でも
そんな話は出ません。
光速を超えると移動体の固有時間は虚数となります。符号はマイナスですが
単純なマイナスになる訳ではありません。
今回の発表でもニュートリノは時間を逆に走ってはいません。あくまで光速で
到達すると思われる時間より早く到達しただけです。
発射したものがしばらくして到達しており、到達が先に起こる訳ではありません。
にも関わらず、「光速を超えると時間が逆転する」というガセ常識が強烈に
頭の中にあり、見えているはずのものが見えなくなっているようです。
少し押さえたことを言う人でも、「人間はニュートリノで出来ていないので
ないのでタイムマシンで過去に行ける訳ではないけど、ニュートリノを使って
過去へ情報を送ることができる」などと言い出す始末。
発射したニュートリノはしばらくして到達しており、到達が先に起こる訳ではありません。
時間は普通に順当に流れているじゃん!!!
にも関わらず、「光速を超えると時間が逆転する」というガセ常識が強烈に
頭の中にあり、見えているはずのものが見えなくなっているようです。
TVを見ていると「タイムマシン」発言に対して学者が苦笑していましたが、 「そんなことは起こらない」と言える空気でなく、空気に負けていました。
光速を超えたとしても時間が逆転するわけではないことを認識しましょう
「それじゃ面白くない、人の目を惹かない、ニュースにならん。実害が無い限り
少しくらいウソがまじっても興味を持たせる方が重要だ」
という価値観も全く理解できない訳でもありませんが、
光速を超えると時間が逆転するというのは間違った一般ガセ常識です。
タイムマシンは出来ません。
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多分この「発見」は間違いなんだろうなあと思っています。しかしミクロには
光速を超えられても問題はないと考えています。
自然は厳密ではない。ランダムな揺れがあるのだけど、かき集めると
一定のそれらしい値になる。
2012/2/11 さすがNHK
「サイエンスゼロ」でこの話題を取り上げていました。
他のマスコミが「タイムマシン」の話題に陥っていたことに冒頭さらっと触れた だけで、後は一切「タイムマシン」は出てきませんでした。
さすがだねえ。NHK。
科学の大概の話題に関して、おバカ雑誌「ニュートン」よりまっとうであることは当然としても
「日経サイエンス(の囲み記事)」よりも冷静でまっとうだ。
まあ、「日経サイエンス」も何かで目を引き売らねばならないからねえ。
2012/2/24 残念
残念ながらやはりこの「発見」は間違いだった可能性が高いとのこと。
2012/6/8 残念確定
残念ながらやはりこの「発見」は間違いだったようですね。
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