◇真空と輻射と絶対静止系:移動体の目
ま、当たり前と言えば当たり前なのですが、、
光に満ちた空間。光はどこから?
電磁波を完全に遮断する壁に囲まれた空間があるとし、その壁に小さな穴が あるとします。 穴に外部から入る光がまたその穴から出てくることは無視 するとしても、穴から一定の輻射が得られます。
空洞輻射と呼ばれます。
熱的に平衡状態にある空間はその温度に依存する周波数分布を 示す電磁波に満ちています。空洞輻射はそれが出てきます。
黒体輻射と同じく、空間そのものが温度に沿った輻射をするかのような
説明を見ることがあります。
しかし、
これは間違っています。輻射は空間由来ではありません。
空洞が完全な真空だとすると輻射は壁由来なのです。
真空が光を発するとすると、、、絶対静止系が
なんとなく量子力学的には真空はゆらゆらと揺らぎ、 生まれては消える光を八方に偏りなく放っていてもおかしくない感じ を持ちます。
そのような事があり得るでしょうか?
仮に、 真空から光が湧いているとして、もしその空間を 移動するとどうなるでしょう?
移動体から見ると、進行方向からの光は周波数が 高くなり、反対方向は低くなります。
移動体は自分がその「空間」に対し移動
していることを検知できるのです。
つまり、絶対静止座標系に対し、移動している
ことになるのです。
これは相対論と矛盾することになり、おそらく、
あり得ません。
背景輻射と移動
宇宙にはほぼ等方性をもった背景輻射があります。
もし、ロケットで高速移動すると、その背景に
対して移動していることを検知できます。
絶対静止空間のように思うかも知れませんが、 違います。これはある時点でのたまたまの 物質の分布およびその速度によるものです。
決して絶対的な静止空間を意味してはいません。
静止空間に対する移動ではなく、あくまで背景
即ち過去の物質から放射された光に対する移動
なのです。
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