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◆波の圧力、波の運動量

 波に運動量はあるか、波の圧力を感じるか

ここでいう圧力とは「波としての押したり引いたりする圧力変化」ではなく、波の総体として 障害物を押す力です。
細かな粒子が障害物に当たると押す力となります。それに準ずるものです。 つまり、「波の運動量」が障害物に移るかということとも言えます。

波はエネルギーを方向性を持って運びます。

波の進路に可動板が置いてあるとします。

右図では左から波が右方向に進行しています。
単純化のために 3本の線で現していますが、連続して波があると考えてください。

波は板に当たり一部は反射します。板の端では回折を起こします。
板の端では反射波、回折波、板に当たらなかった波が複雑に干渉 します。

この時、板には波の方向性を持ったエネルギーが与えられ、少し 押されることになるのではないでしょうか?

一般的に波動方程式では障害物は不動でありかつ波を完全反射するもの として組み上げられます。
つまり、一般的な波動方程式では可動板を置いたこのような状態を解析することは出来ないのです。

通常の媒体波の場合、壁の移動は媒体の移動を引き起こします。これは 単純な波動方程式を破綻させるものです。
しかしながら、スピーカーのダクトから噴き出す風を考えても分かる 通り、本来は波による媒体移動も考慮する必要があるのです。

光の場合媒体の移動は考える必要はありません。
光の場合圧力があることは確認されていますが、波としてではなく 粒子モデルで考えています。

波とそれを受ける物体の運動という性質の異なるエネルギーの 変換に関する考察不足で、いまだ数式モデルに持っていけていない ように見受けられるのです。

 音の波、水面の波の運動量

例えば音の波などであれば、波の微小圧力変化の壁を押す力引く力で壁が 動くとしての方程式を作れるとも思われます。

さしあたって移動空間の媒体の移動は「見えざる手によって式の裏側 で起こる」としてよいかもしれません。 (もちろん媒体が移動しづらいことが、板をその場 に押しとどめる力になるので、後で詳細化する必要はあります。)

水面の波の場合は音とは異なる形ですが、やはり式の形に 持っていけると思います。
(波長に比べ極端に小さな浮遊体が水面の傾きを重力によって滑り降りる 無限傾斜滑走運動、即ちサーフィンなど、はここでは考慮しません)

こちらも、さしあたって移動空間の媒体の移動は「見えざる手によって式の裏側 で起こる」としてよいかもしれません。 (もちろん媒体が移動しづらいことが、板をその場 に押しとどめる力になるので、後で詳細化する必要はあります。)

 光の「波の」運動量

光を粒子と考えなくても、波として運動量の計算は可能だと 考えています。

ただし、光の波と電子のエネルギーのやり取りの仕組みは単純ではないかも 知れません。

 エネルギー質の転換に関して

本記事は ◇光子は「存在」しない;電子の都合にすぎない の補助記事としての意味合いも持っています。

波と物体というのとは少し趣の異なるものですが、 ◆蘇るマックスウェルの悪魔に、はやり質の異なる エネルギーの転換に関する記事を載せました。

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