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◆月往復で2秒若く:相対論「双子のパラドクス」手品

 月への往復で2秒若く(うそですよ;念のため)

「特殊相対論の双子のパラドクスの解説」

月まで1時間で行ける高速ロケットで月往復します。


地球を出て、月に到達するのに ロケットの時計で1時間ジャストかかったとします。

  

例えば、ロケット時間3時30分00秒に地球を出発して、ロケット時間4時30分00秒に到着します。

地球の人間から見ると、どうなるでしょう?

  

(月から地球まで光で1秒かかりますので、) 1時間ではまだ到達しておらず、1時間から1秒過ぎた時点で、月到達します。
地球時間4時30分00秒に地球を出発して、地球から見て月到着が確認できるのは 地球時間4時30分01秒です。

到着時刻はロケットは4時3時00秒、地球は4時30分01秒 ロケットの時間は地球の時間に比べ1秒遅くなったのです。

今度は、ロケットは月から飛び立ち地球に帰ってきます。

8時30分00秒に出発したとすると、9時30分00秒に地球に到達します。

月で観測すると、月時間8時30分00秒に出発して、月時間9時30分01 秒に地球に到達します。

この時、ロケットは、月に比べ1秒遅くなったのです。

月と地球はほぼ静止系とみなせます。月と地球の時間の進み方に違いはありません。
つまり、この往復の旅行でロケットに乗った人間は地球にいる人間 より2秒若くなったのです。

。。。。。

「それは、 単に光の到達に時間がかかっているだけで、別にロケットの時間が 遅くなったわけじゃないじゃん。地球に帰ってきたら時間は同じだよ。 相対論とは全く関係ない」

そう、その通りです。

 ではこれは?(もちろん、これもウソですよ;念のため)

右の図は下から上へ時間を現し、左から右へ距離(位置)を現しています。
斜めの点線は光速、実線は移動体(ロケット)を現します。

地球時のaがロケットのa'に対応します。

a'はaより遅れていることが分かります。

図で分かるように、移動体(ロケット)が進むにつれ時間はどんどんと 遅れていきます。

復路ではどうでしょう?

復路でも同様に、地球の時間に比べロケットの時間は遅くなっています。
(図ではロケットの時間に比べ地球の時間が速いことが示されていますが、 同じことです)

こうして、高速で移動し戻って来ると、時間経過が短くなっているのです。


。。。。。

実は、この説明は、一般科学書(の少し怪しいレベル)で時々見かけるものです。
(復路の点線の間隔はこの図のように詰まっている場合と、往路と同じ場合があります。)

これも、最初の「月と地球の往復の例」と同じく単に距離による情報伝達の遅延に過ぎないことはすぐ分かるはずです。
特殊相対論のローレンツ変換による時間遅延とは全く関係ありません。

この手品のタネは、時間の遅延に一見ロケットの速度が絡んでいるように 見せている点です。

実は、図のロケット時の遅延は速度とは全く関係なく、位置にのみ依存している のです。

点線で現す光の線は同時性を現しているのではありません。bは光が地球を出た 時刻でありb'はその光が月に到着した時刻なのです。

どのような速度で移動しても、目的地に到達した時の遅延は全く同じです。 図では淡い緑の3角形で示してあります。

   j'-j  =  e'-e  =  b'-b
 です。遅延値は距離をL,光速をCとすると
   L/C
 となります。
遅延は、「どの位置にいるか」であって「どんな速度で移動するか」は 全く関係ないのです。

もちろん、往復して元の位置に戻れば遅延は0です。
繰り返しになりますが、 この相対論トリックには本物の相対論的効果は全く関係していません。

一応、時間の割合を計算してみましょう。

  距離をL、地球時間をt、ロケット時間をt2とすると
   t2   = t+ L/C      : 地球時間 + 遅延時間
 速度をvとすると Lはt2*vなので
    t2   = t + t2*v/C
  tとt2を左右入れ替えて
   -t   = -t2 + t2*v/C
  両辺にマイナスをかけると
    t    = t2-t2*v/C
  両辺をt2で割ると
    t/t2 = 1-v/C
 即ち
   t/t2 = C/C-v/C
  即ち
   t/t2 = (C-v)/C
 これは、ドップラー効果の式です。
要するに単なるドップラー効果を変な解釈したものなのです。

この図を用いて「行きと帰りで系が違う」と説明してある本も見かけましたが、 そもそもこの図が相対論とは関係ないのです。
向きが変る時に系がジャンプするという論理のジャンプした説明もありました。
この図を示して「双子のパラドクスを説明するのに一般相対論はいらない」など と書いてあるインチキ本もありますが、それ以前に特殊相対論すら使ってない のです。

 で、嘘のない「双子のパラドクス」の回答は?

う~ん。

もちろん、「特殊相対論」の範囲では双子は出会うことはできないのですが、 加速を持ち込んだ場合の加速していない時間帯の特殊相対論的効果に関して まじめに考える必要はあります。

で?

う~ん。。。。。
◇「対等でない」は説明にならない:双子のパラドクスに少し載せました。。。が。。

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