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◆金属を描き分ける

金属をイラストで「簡単に」描き分けることはできるでしょうか?

イメージ;う~ん、言わなければ分からない?

上の図は金、銅、アルミはそれっぽい感じもしますが、他はちょっと無理を 感じます。 金と銅は色合いが他と異なりますし、アルミは光の散乱が他より かなり強くあります。

他は何となく持つイメージを「表現」したものです。

参考までにPhotoshopデータを MetalPlates.zip に置きます。 各金属板毎の .psdが入っています。
文字、平面、横面のレイヤーからなっています。 金属光沢は[レイヤー]-[レイヤースタイル]の [べベルとエンボス]で作っています。[サテン]は殆ど 効果を出していません。地を赤で作っており[カラー オーバーレイ]で金属の色にしています。鉄の微妙 な赤っぽさは[カラーオーバーレイ]の不透明度を下げ 地の赤をにじませたものです。

 光沢とは

金属の見た目の特徴はその光沢にあります。

光沢は入射光が表面で、対称方向を中心にして若干広がった散乱域を持つ反射をすることに よります。

鏡面反射は散乱無しの反射です。
金属は表面を鏡面仕上げすればこのような反射をします。通常クロームは 鏡面仕上げされます。

石や紙などは全方向への乱反射をします。

プラスチックは若干透明度を持ち光は一旦内部に侵入した上で乱反射します。光の 当たる点より広い面から反射光がでることになります。
透明度と表面での鏡面反射が高まると宝石のように見えてきます。

人の肌は単純化すると高い透明度を持つ表層と透明度の低い内層からなります。

絹の光沢は、繊維に入った光の屈折と反射で生まれます。

昆虫の翅の金属光沢は。。。。謎です。

 表面の形態(加工/酸化被膜)

金属っぽさは金属そのものの性質の他表面の加工も重要になってきます。 この記事のイラストでは用いていませんが「ヘアライン加工」なども 金属の雰囲気を強めます。

アルミはイオン化傾向の強い金属であり通常表面は酸化被膜で 覆われます。鉄もアルミ程ではないにしろ錆びやすいので 表面を塗装したり何らかの加工を施す場合が多いものです。
アルミの質感は酸化アルミニウムであり、イラストに載せた黒い鉄 は酸化鉄(II,III)いわゆる黒錆を表面に施したものです。

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この記事は ◆シルバー比とカッパー比 で「銀」と「銅」の板を作ったついでに書き始めたものですが、 考察がまとまらず、ほったらかしにしていました。

材質表現およびなぜそのようになるか、なぜ金属は光を反射するか、 金や銅に色が付くのはなぜか、白金と銀の反射スペクトルに 差があるか(少し銀はピンクっぽい気がする)等々、今後 書くことにして、まずは単純なイラストの描き分けの記事と しました。描き分けとはいっても、「鉄」と書かなければ「鉄」 と気が付かない「こんばんは、XXXです」モノマネのような ものです。

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