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◇には、では、とは:格助詞複合

 格助詞複合

格助詞は体言(名詞、あるいはそれに準ずるもの)に付き、 その論理的役割(格)を明示するものです。

格には論理の主体を現す主格、対象を現す対象格、 舞台/条件/道具などを現す舞台/道具格、目的舞台/対象舞台/ 目的条件などを現す目的舞台格や、列挙格などがあります。

主格を与える格助詞には「は」と「が」があります。
「は」と「が」は、 ◇命題構文と陳述構文以降何度も述べていますが、 例えば

ゾウ「は」鼻「が」長い
主体:「ゾウ」
 に関し
命題:「鼻が長い」
主体:「鼻」
 に関し
命題:「長い」
 がなりたつ
がなりたつ
という形で論理を構成しています。

舞台/道具格を与える格助詞には「で」、対象舞台格を 与える格助詞には「に」があります。

対象舞台そのものを主体に置く文、例えば、

主体:「対象舞台としての庭」
 に関し
命題:「鶏がいる」
主体:「鶏」
 に関し
命題:「いる」
 がなりたつ
がなりたつ
という文はどのように作れるでしょうか?

対象舞台格格助詞「に」と主格格助詞「は」を組み合わせればよいのです。

庭「には」鶏がいる

この文の主体が「対象舞台としての庭」であって「鶏」ではないことは

  • 庭に鶏がいる
と比較すれば明らかでしょう。

2つの文

  • 庭に鶏がいる
  • 庭には鶏がいる
は主体が異なるのです。
「庭に鶏がいる」の主体は「鶏」ですが、「庭には鶏がいる」の 主体は舞台としての「庭」なのです。
一般の日本人なら、この2つの文の意味合いの差、何が主体かの差、 は分かるはずです。

「は」は格助詞の王であり、「庭に」などの格句を体言化し 主格を与えるという強力な論理能を持つのです。

「が」はその命題となる文が「が」を含む構成となるため
"庭に「が」鶏「が」いる:NG"
といった構成はとりえないため、複合することは少ないの すが、「のが」「とが」などはあり得ます。
「君"のが"よいか、僕"のが"良いか」
「あれとこれ"とが"ぶつかって」

別の記事でも述べていますが「は」は格助詞です。「は」を格助詞としない 意見の理由として他の助詞と結び付くことを上げる学者がいるようですが、 「が」も結びつく場合があるのです。

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