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◆ローレンツ変換vsドップラー効果

真っ直ぐ近づいてくるものは時間が速くなるように"見えます"

上の図は ◆時間に関するローレンツ変換式を導くに置いたローレンツ変換の説明図に、 観測者の目を追加したものです。

高速移動する赤いバーはローレンツ変換効果により、時間が遅くなります。
黄色い光輪と薄緑緑の光輪の時間差がバーの経過時間であり、静止状態の青の バーより赤のバーの方が長い時間がかかっています(赤の固有 時間が遅くなるため)

しかしながら、B地点で観測する"目"には、黄色い光と薄緑の光の到達 時間差は、青より赤の方が小さくなっています。これはドップラー 効果の方がローレンツ変換の効果より強く出ているためです。

逆にA地点で観測する"目"にはローレンツ変換に加えドップラー 効果による時間の伸びが加わり、赤の時間はさらに遅くなっている ように見えます。

さて、A地点、B地点で観測している目には、静止バーと移動バーの 時間の差はどのくらいに見えるのでしょうか?
計算してみましょう。

先ずはB地点について考えてみます。

この3角形の比率は ◆時間に関するローレンツ変換式を導く で示したようにYW(即ちL)を1として、XYは1/sqrt(1-V**2/C**2)です。 横辺は、斜め×(V/C)です。

ということで、ローレンツ変換分(時間が遅くなる割合)にドップラー効果分(時間が速くなる割合)を掛け合わせるという ごくごく当たり前の結果が得られました。

ローレンツ変換分(遅くなる分)とドップラー効果分(速くなる分)はどちらが"強力"でしょうか?

ということで、真っ直ぐ近づいてくるものは常に時間が進んで"見える" (ローレンツ変換よりドップラー効果の方が大きい) ということになります。

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静止系の時間、ローレンツ変換、ドップラー効果というのはこういう 縦横斜めの三角関係にあったんですねえ。

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A地点はどうした。
A地点での値はドップラー効果の符号を反転した YW/(XY+XW) となります。

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中学数学の復習みたいな記事になってしまった。
。。。ところで。。。 数式って本の少しの不注意で間違いが入るものですねえ。。

### 2015.3.6
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