◇No,it is.衝撃の英文
以前、 ◇はい・いいえ;真・偽;true・falseのすすめ で英語のyes/noの使い方に混乱がある場合もあるのではないかと 書きました。
その後聞いたところでは、 アメリカに暫く住んでいた知人の話で、否定形の命題に対して、 同意の意味でyesを使うことはやはり普通にあるということでした。
あまり深くは聞かなかったので、これ以降は想像まじりになりますが、 口語では
- This is not so bad.
- Yes, it's not so bad.
- This is not so bad.
- No, it's so bad.
前の記事では映画で聞いた例として「No!I mean yes」という文を挙げました が、映画のセリフというのは通常の話し言葉ではなく、それなりに練られた 言葉なので、後半に文法的修正が入ったと考えられます。つまり、通常の 話言葉では「No!」だけで意味は通じる。
例えば日本の「ら抜き言葉(明日来れる?など)」のように書くと変だけど、 聞く分にはさほど大きな違和感がないようなものかも知れません。
ただ、
うるさい連中が「最近の若者の言葉は乱れている。とくに
yes/noの使い方の文法的誤りは良くない」などと言っており、
有象無象の尻馬ライダーたちが「そうだそうだ」「Yes, it is not good.」
と言っている。。。
などという状況には全くなさそうです。
多分、Yes,Noだけだと会話では許されるのかも知れません。Yes,it is not. あるいはNo,it is.と後ろの文を付けると違和感が出るのだとも考えられます。
「Do you mind if I smoke?」
「No, not at all.」
「Oh you don't?」
「Yes, no」(論理式答えのYesと英語式答えのno:さすがにこれはないだろうけど)
論理的で非英語的なyes/noの使い方がどのくらいされるものか、
どのくらい許されるものか興味がわきます。
質問文の場合はどうなかとか、yeahも同じかだとかも。
英語論?
いえいえ、日本語論の酔歩です。
### 余談
教科書的にはthisを受けての発言はthatで対象を示すように
思えますが、そういう例は見た記憶がありません。
対象物がよほど相手寄りで、こちらから遠いものでないかぎり
thisで受けている気がします。
ただ、日本語の感覚で「これ」を「これ」で受けるのには
抵抗があってこの記事ではitにしました。
itというのは全く意味の分からない謎の単語ですが、
文脈上主語が不要な場合の文法的穴埋め要素として重宝
します。
### 補足というか、言い訳というか、反省というか、、
例文の
- This is not so bad.
どうなんでしょうかね。。
### I am whiskyとかTwo coffeeとか
"No, it is."という英文は、英語が人間の言葉として体得できて
おらず、英文法の知識で言葉を解釈している人間にとっては結構
衝撃的な文だと思うのです。
昔、衝撃を受けた話し言葉で「Two coffee please.」というのがあります。
これは、でも、実際には許されるらしいですね。
英語教室の飲み会で日本人が「僕、焼酎のお湯割り」「私ビール」
などと注文している時ネイティブの先生が「I am whisky.」
これは結構衝撃的だったんですが、冗談かなあとも思いつつ
確かめることができませんでした。やっぱりさすがにこれは「冗談」
なんでしょうねえ。
「No,it is」自体は出会ったことはないのですが、「No!I mean yes」
以外にも、あやふやですが「Yes,yes,yes, I have not done the work」と
いった表現には出会ったことがあって、結構驚いた気もします。
### 2009/5/26
タイトルを「No,it is.」から「No,it is;衝撃の英文」に変更。
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