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◆illustratorでは自由変形はエンベロープで

illustratorを使っていて、 四角の四隅をつまんでそれぞれ移動する「自由変形」を行いたい ことは頻繁にあります。

例えば、次のような形で四角の領域を2点透視図状の別の領域に移し、

次のような画を得たいといった場合です。(台形変形やシアーではありません)

結論から言います。
「illustratorの"自由変形"機能ではできません」
「このような変形を行うには"自由変形"ではなく"エンベロープ"を用います」


 [エンベロープ]による"自由な形への変形"

エンベロープによる変形は、
(1)変形したい形のパスを変形する図形より 前面に作成

(2)両方を選択
(3)[オブジェクト]->[エンベロープ]->[最前面の オブジェクトで作成]
次のような結果が得られます。


なおパスは四角である必要はなく、色々な形に嵌め込むことができます。

 「変形できない図形を含んでいる」と言われたら

(0-1)テキストはアウトラインに変更

(0-2)画像がある場合(例では音符の玉)はラスタライズ
レイヤーウィンドウでオブジェクトを選択、ラスタライズ

背景は透明
結果を確認

 「自由変形」では"自由な変形"はできない

illustratorの「自由変形」は完全に誤った命名であり、これは 「制限変形」と言うべきです。台形に変形したり、シアーしたり といった"制限付き"の変形を行いたい場合も沢山あります。 「自由変形」はそうした「制限変形」に使う機能です。

さて、この「自由変形」で望む"自由変形"ができるか試してみましょう。

元の図形の4点を自由に移動できれば簡単です。しかしながら、 illustratorの「自由変形」でCTRLを押せば四角の隅をつまんで 変形できるのですが、4つの隅をそれぞれ動かすことはできないのです。
一つの隅を動かした段階で、元の隅とはことなる新たな四角と なってしまいます。

 「パスの自由変形」では重ね合わせが現実的には不可能

[フィルタメニュー]->[パスの変形]->[パスの自由変形]で近い作業はできるの ですが、別窓での作業であり、他の図形に重ねながら行うことはできません。

illustratorの解説書は沢山あるのですが、この辺りのことは ちゃんと書かれていません。
解説書を読むとあたかもこういう「自由変形」ができそうに思えます。
CTRLを押すことで四隅のハンドルを動かす説明でも(図ー1)の 状態を書くだけで、その後、ハンドルが変わってしまい、4隅を 思うように動かすことができないことが書かれることはありません。

なんとか「自由変形」で「自由変形」ができるようにして欲しいものです。
あるいは名前を「制限変形」という正しく実体を表すものに変えるべきです。

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これがIllustratorの「自由変形」だと言われれば、その通りなのですが、 僕のような一般素人が直感する「自由変形」はやはり最低4隅を自由に 動かせるものです。

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バネ を描く記事 白抜き矢印 を描く記事 なども用意してあります。

### 2008/8/12 エンベロープでの変換法追加

### 2008/8/13 「自由変形はエンベロープで」にタイトル変更

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本記事で使った図形は ◆音声メトロノームで実際に仮想音声メトロノーム画面として 作ったものです。この記事の画像はIllustratorで画面を作成し PhotoShopで写真に合わせ「自由変形(変形->自由な形に)」しました。
PhotoShopの「自由変形(変形->自由な形に)」は"自由変形"です。

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