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◆目のリアリティ(キャラクタ編)

漫画、アニメに出てくる人物の目は大きく、縦長にデザイン されていることが良くあります。
大きな丸い白目の中に小さな黒目のあるデザインも良く ある目の表現です。

ここでは仮にこれを「アトム目」と「オバQ目」と名づけます。

アトム目は戦前のアニメにも見られますし、米のミッキーマウスなども そうであり、長い歴史をもちます。

オバQ目は古いものにはあまり出てこないように思えます。※※

これらの目ですが、本物の人間の目とはかけ離れたものです。

漫画、アニメ世界の中でこの目がかわいく見えるのは不思議です。
この目をした人物群のなかに普通の人間の目に近い目を持つ人物 を置くと悪い人間に見えます。

さて、この"かわいい"「アトム目」「オバQ目」ですが、 CGでリアルな立体感と生物感を与えるとどうなるでしょう?

最近のハリウッド製のCGアニメのキャラクタの多くが「オバQ目」 を持っています。
そして、平面的な表現の中ではあれほどかわいく見えた目が 実に気持ち悪いものに見えます。
CGアニメを気持ち悪いという人がいましたが、問題の一つが 目にあるんじゃないかと思っています。
リアルな質感を出すなら目の誇張も押さえなければならない のです。目の誇張を行うなら、例えば人物は2次元的な 絵にするなどの工夫が必要なのだと思います(※)。

3D表現されたアニメでも不気味なのですが、これが実写映画の 中に組み込まれるとその不気味さは頂点を極めます。
「ロスト・イン・スペース」という映画の中に、漫画やアニメ ならかわいいであろうペット・キャラクタが登場します。「オバQ 目」をしています。
これが、目をそむけたくなるほど気持ち悪いのです。
悪キャラの不気味な怪物も出てくるのですが、気持ち悪さ ではそれを上回っていました。

かわいい絵を単純に3D化し、質感を与えたのでは かわいくはならないのです。
特に目の表現には、どれだけ誇張するか、どれだけリアリティ を与えるか、配慮が必要だと考えています。

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そういえば、最近の日本のフルCGアニメは、機械や風景は リアルな質感を追求しているのに、人物はわざわざ2次元 的にしていますね。
かつ、目はさすがに「アトム目」「オバQ目」程の誇張は していません。
このあたりは、やはりセンスの良さなんでしょう。と感心 しています。
多分、誇張がもっと大きいキャラクタなら、さらに2次元 風にするのでしょうね。

### ※※
いや、そんなことはなく、古くからのだるまの目が近いのではないか。

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「目の表現の歴史」などというのを誰か書きませんかね。

  • 横から見た目が絵画に現れたのはいつか?例えばエジプト の絵って顔は横を向いてても目は正面から見た形ですよね。 雪舟の絵もそうだ。
  • タイの仏塔の目
  • 土偶に於ける目の表現;切れ長の穴。遮光器土偶。
  • だるまの目
  • 誇張した目はいつ現れたか?
とかとか

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目のリアリティ3題

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