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◇みんなevery

外国語の辞書(英日辞書など)で日本語にない言葉を説明するのは 難しいことなのでしょう。
似て非なる言葉の場合はなおさらです。

everyの辞書での説明にどうにも違和感を覚えます。

everyはeachに比べ複雑で難しい言葉です。
対象を示す意味としてはeachと同じですが、その対象に対する 述語部が、それぞれ"同じ"であることを示します。
everyはeachと論理的には殆ど同じで、極微妙なニュアンスの 差を持つだけです。
辞書の説明では

  • 単数扱い △
となっていますが、 違います。everyは「単数扱い」ではなく eachがそうであるように「単数」なのです。

allは対象物をまとめて取り扱う場合に用います。従って複数です。

辞書でallとeachとeveryの差をきちんと説明することは。。。 沢山の言葉の説明をしないといけない訳だから。。。難しいかも 知れませんね。
辞書で訳し分ける(無理やり日本語に当てはめる)とすると

  • all:みんなまとめて
  • each:みんなそれぞれ
  • every:みんなそれぞれ同じように
って感じですかね。。。。。。

### all/every/eachとexcept
以前の記事 [◇ALLってゆうかEXECPT ALLみたいな]

  • All functions are available except A,B,C...
という例文を挙げました。
なぜ、allなのでしょう?
availableなのはそれぞれの関数全てなので、eachまたは everyを使うべきなのではないでしょうか?
おそらくallでなければexceptが付けられないのではない かと考えています。
every ... except ...という文はどうも変ですよね。everyは 1個なので例外を除いた1個は何か変ですよね。
allは複数なので例外を除いた複数は普通です。。

functionに関してまとめて述べているのでallでも良いかも しれませんが、
You can use all functions.
などというとちょっと変な感じも受けます。使うのは 一個一個のfunctionなのでeveryかeachがニュアンス的 には適切なのかなあと感じるのです。
とはいえ、except。。。

###
論理学で

  • 全てのχに対しHが成り立つ

という論理の"全ての"は日本語の日常的な意味と同じです。

  • 皆誰かを愛している(全ての人は誰かを愛する)

日本語は「論理学」語です。

英語の場合はどうでしょう?

  • Everybody loves some body.

という形でeveryに対応するようです。(bodyの使い方に 違和感があるかもしれません)
論理学での表現はeachを使うのでしょうか?
多分allではないですよね。論理学でallやeveryなんて使うのでしょうか?

論理の核心と呼ぶべき部分に於いて英語はこのように 論理とはすこし外れた微妙なニュアンスを大切にしていますが、
日本語はパサパサの論理語となっています。

全ての面でという訳でもありませんが、日本語は 極めて論理学用語的です。

日本語を日常語として使うには論理を曖昧にする努力を欠かすことが出来ません。

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