◇バンボンドンの音響解析を
事件、事故があった時などのTVのインタビューで 「ドドドドドとうなるような音がして」だとか「ガシャン」 「パンパンパン」などと 音の表現が色々聞かれます。
この音の表現だけでかなりのことが伝わります。
音の表現と実際の音、および音の原因との関係は、 事故解析などで重要な証言のはずですので、 多分既に十分解析されているとは思いますが、 あんまり見たことがありません。
要素を分解して考えると、
オ、ア、イ
オ、ア、イの順で音の主要部が高くなります。
イはかなり高い音を表すため使用頻度は減ります。
例) コン、カン、キン・ン
音の減衰を示します。
多くの音は急速に減衰しますので、・ンはかなり見られます。
例) ピ、ピンパ
立ち上がりが鋭く濁りが少ない音。
例) パン、ポンバ
鋭い立ち上がりでありながら、微妙な時間的なずれが重なり にごった音。
例えば面から出る音などです。
例)バン、ボンカ
ガ
高い高調波が混ざった音。
例)カン、コン
高い高調波が混ざり、かつ濁りのある音。
例) ガン、ゴンタ
ダ
パに比べ低音部を多く持つ
例) タン、トン
トより濁りが多くかつ強い音
例) ダン、ドン・・シン
主となる振動の後共振によって起こる小さな音
例) ドシン、ズシン
などなど。
文化的知識などでの聞こえ方もあるでしょうが、 基本的には原音の特徴を声の音の特徴とのマッピング をとっているのだと思います。
例えば、書き物では「バン、バン、バン」と表される銃の
音は、実際に聞いた人は「パン、パン、パン」と表現します。
これは音のシンボルとしての知識で表現しているのではなく、
あくまで聞こえた音を聞こえた様に表現しているのだと
考えられます。
実際に音響的な計測を行い
どのような音をどのように"日本語の音"に当てはめている
かを調べることはできるはずです。
理由も調べられるはずです。
最初のオ、ア、イの低中高はフォルマント(formant)との対応でしょう。
必ず"計測"ベースで"音の類似"を論じてもらいたいと思っています。
音源の形状/性質と音の関連なども興味が沸きます。
### ジャジャジャジャーン
楽器音の表現なども単に文化的知識ではないでしょう。
例えば管楽器の音は「パー」と表現することはあっても弦楽器
の音を「パー」ということはないでしょう。「ジャー」か
あるいは「ヤー」などではないでしょうか?
これも計測で類似を調べられるはずです。
ベートーベンの交響曲5番「運命」の出だしを「ジャジャジャジャーン」
と表現するのは弦の音だからでしょう。(クラリネットも混じってますが
聞こえません)
オーケストラの人間は「タタタターン」と表現したがりますが、
これはリズムを注視した表現で「ジャジャジャジャーン」は
音色まで表すものです。
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