◆ビデオ撮影の回転ブレ抑止
民生用ビデオカメラやデジタルカメラなどでは手ブレ 防止機能が一般化されました。
メーカーによる出来不出来もまだまだありますが、 縦ゆれ横ゆれはかなり抑えられるようになりました。

しかし、回転系のブレにはまだ全く対応がなされていません。
ハイビジョンになると回転系のブレは特に気になります。
回転系のブレの抑止は民生用でも欲しいですが、
TVで使うカメラにぜひ導入してもらいたいと思っています。
ニュースの取材映像など移動撮影の多いものではかなり
気になることがあります。
映像の綺麗なことで評価の高い番組でも、空撮など
でかなり回転ブレが目立つことがあります。
回転系のブレの抑止は、アルゴリズムは横/縦ブレより単純です。
カメラの向きは当然変わりますので横方向、縦方向の動きは普通に
あり、これと意図しないブレを区別するアルゴリズムは複雑です。
これに対し回転はかなり特殊な表現であり、通常はありません。
基本的には完全にキャンセルしても構わないものです。
撮像板が一枚の場合、機械的にも作成は簡単だと思います。
撮像板が3枚でプリズム等の光学系を含め動作させる必要が
ある場合若干大掛かりにはなるかもしれません。
ただし、仮に大きなブロックを丸ごと回転させるとしても、
基本的には筐体から伝わるモーメントを伝えない方向
なので大きなパワーは必要とはしません。
360度ぐるりと回る必要はありませんので、電力の結合、 信号の結合もさほど難しくはないと考えます。
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重力方向の検出が精度高くできるのであれば、鉛直方向制御も
できると思います。
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回転ブロックと筐体とを磁性流体などで完全に浮かせ、電力は電磁結合、
信号は筐体内RF結合で行うことも可能でしょう。
### 2010/2/11:追記
ゆっくりとは言え技術は進歩するものですね。
まだ光学的ではないようですがSONYのカメラには回転ブレ抑止が
入りましたし、
機器内RF結合の発表もありました。
本記事が書かれて既に2年以上たっているので、、、 もう少し進歩が速いと嬉しいんですけどね。
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