◇「い抜き」か「あ抜き」か
「書いてる」は本当に"い抜き"言葉でしょうか?
- 「書いている(進行または完了)」の"い抜き"
- 「書いてある(明確な完了)」の"あ抜き"
[◇い抜き言葉は進化するか]で"い抜き"と書きましたが、
正確には"いあ抜き"というべきなのかも知れません。
ただ、"ある"で明確な完了を示せる動詞は限られますので、大概は"い抜き"
であることは間違いありません。
否定形の場合はどうなのでしょう。
- 「書いている」->「書いていない」
- 「書いてある」->「書いてない」
これは、「いる」「ある」の否定形が
- 「いる」->「いない」
- 「ある」->「ない」
「書いてない」は手抜き言葉ではないかも知れないのです。
時制(相)によって
- 現在->肯定は"いる"->"いない"のはず->"い抜き"と解釈できる
- 明確な完了->肯定は"ある"->"ない"でよい->手抜き言葉ではない
### 脇道:状態否定の未解析例
話が少しずれるのですが、状態表現と、その否定形に関しての未解析の例。
「覚えている」「知っている」「存じている」の否定形です。
「覚えている」の否定は「覚えていない/覚えてない」ですが、「知っている」
の否定は「知っていない/知ってない」ではなく、「知らない」です。
「存じている」は「存じていない」「存じない」どちらも可能です。
さて、これは。。。。。
### 2009/2/27
タイトルを"イ抜きかア抜きか"から"「い抜き」か「あ抜き」か"に変更
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