◇ショートカットより右クリックを
大分前の話です。あるお店で、illustratorの
デモをやっていました。
インストラクターが色々説明しながら絵を作り上げていく
のですが、それは見事なものでした。
なにより凄いのが左手のキー操作。
右手のマウス操作に合わせ、
シフト、コントロール、オールト、空白の4つのキーを
複雑に組み合わせた目まぐるしい作業を行うのです。
まるで神業だ、僕にはとてもできないなと感心してみていました。
神業を超える神業
驚いたのはその後です。
インストラクターは最後に次のように言い放ったのです。
「このようにマウスの操作だけで簡単に複雑な絵を書くことが できます。」
これには本当に驚きました。
マウス操作だけ?あの複雑怪奇な左手の操作はなんだったんだ?
インストラクターは誤魔化しているのか?
いえ、そうではありません。
インストラクターにとって左手の操作は、殆ど 無意識なのです。
「スクロールする」と意識はするのですが、空白キー を押すのは無意識なのです。「ズームアウトする」とは意識するのですが、コントロール キー、オールトキー、空白キーを押すというのは 無意識なのです。
「スムースポイントの方向線の片方だけを動かしたい」 と意識はするのですが、そのときオールトキーを押すという のは無意識なのです。
ショートカットキーを用いると、
いちいちメニューでツールを選択しなおすのに比べ
圧倒的に速い操作ができます。
しかもそれが"無意識"のレベルに達すれば。。。
普通の人が神業を使えるか
実は僕はこのショートカットキーがとても苦手です。
ショートカットはソフトによって異なります。
例えばillustratorでコントロール+空白でズームイン
ですがShadeではこの組み合わせはズームアウトになります。
マウスと組み合わせない単純コマンドの場合でも、
コピーしたものを同じ位置にペーストするにはillustartor
ではコントロールFですがflashでは動きません。
慣れないうちは考え考え操作を行うので間違うことは
あまりありませんが、慣れてくると、つい別のソフト
でのショートカットを使ってしまいます。
そのため最終的にはショートカットは恐ろしくて
とても使えるものではなくなってしまいます。
ショートカットより右クリックを
右クリックのメニューを充実してもらえれば、ショートカット
が使えなくても作業効率は上がります。
コントロールポイントで右クリックしてメニューに「スムースポイント
に変換」などという項目があればいいのです。
ところが、とても残念なことに、グラフィックソフトの多くは マウスボタンが一個しかないパソコンをベースに開発された ため、右クリックにきちんと機能を入れる発想を全く もっていないのです。
ワンボタンマウスのパソコンを捨てろとは言いませんが、
世の中の多くのパソコンが2ボタンであることを認識して
欲しいのです。
みんながショートカット神業を使えるようになる訳では
ないことを理解してもらいたいのです。
右クリックをもっと活用すべきです。
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