◆ダイナミック!;2001年宇宙の旅の宇宙ステーション
最初に映画「2001年宇宙の旅」を見たときは、 宇宙ステーション5のそれまで見たことの無いような ダイナミックな動きに圧倒されました。
当時の普通のSF映画での動き
Youtube https://youtu.be/HRC2u85KOQ4 で見ることもできます
2001年宇宙の旅での動き
Youtube https://youtu.be/AEo9ZzT5Hos で見ることもできます
当時の常識を打ち破る「2001年宇宙の旅」での動き
当時のSF映画に出てくる宇宙ステーションといえば 画面上の固定点でクルクル回っているだけでした。
動いたとしても、右から左に流れるといった単純な動きでした。
ところが「2001年宇宙の旅」ではまるでアクロバットの ような華麗な動きをするのです。
- 遠くにあるステーションが、徐々に近づき、最後は 殆どぶつかりそうにまでなる(シーン1)
- 横から巨大なあおり姿を現し、そのまま遠くへ行く(シーン3)
- 構造の隙間を縫うように画面が進む(シーン5)
宇宙ステーションに限らず、通常移動は横方向であり、
奥から手前、手前から奥と、距離がこのように大きく変わる画面
は殆どありません。
メカ・フィルムの傑作「サンダーバード」でも、サンダーバード
が画面奥から手前の方にこれほどダイナミックに突き進んでくる
といったシーンはありません。
現在に至るも
「2001年宇宙の旅」の後、はるか時代を経た「スター・ウォーズ」まで このようなダイナミックな映像は作られませんでした。
今ではCGで容易に作れる動きですが、実際には戦闘シーンなどで
小型艇を追うような形で用いられても、動きの主体が無いまま
視線だけがこのような大胆な動きを採ることはありません。
今でも、このシーンの動きは極めて大胆であると言えるのです。
ステーションと宇宙船のダイナミックな構図
「当時の。。」方は宇宙ステーションだけでは余りに単調すぎ
なので、"当時のロケット"を追加しました。ロケットのサイズ
が大きいのはステーションの近くを飛ばしても小さくなり
すぎないようにしたものです。
「2001年宇宙の旅」でもシャトル、オリオン号と
宇宙ステーションが一つの画面に収まります。
オリオン号の登場シーンは
遠くの宇宙ステーションと近くのオリオン号という形
で画面を構成しています。これにより、かなり小さな
オリオン号ですが、きちんと描写できるのです。
これも当時は見ることのなかった大胆な構図です。
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滑らかな弧を描くような動きは実はカメラの直線移動と、背景の
直線移動の組み合わせにより得られています。
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CGでは正確に映画をトレースしようとしている訳ではありませんが、
感じは掴めると思います。
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「当時の。。」の宇宙ステーションはステーション5の建築中の
部分を完成形に変えて、リングの外側にオレンジのラインを
いれたものです。
ゴジラに襟巻きを付けてジラースにしたようなものです。(また、
訳の分からない例えを。。。)
### 2008/2/1 ロケットの炎合成
「当時の。。」のロケットにロケット噴射の炎を追加しました。
炎は透明な水色の炎の形を2重にし、中の形を発光させ、さらに
その中に黄色い点光源を仕込みました。
炎のゆれは[拡大縮小ジョイント]に炎を入れ作っています。
透明な炎部はアルファチャネルが"透明"で、Premiereでは
消えてしまい、表示させる方法が不明だったため、
AfterEfects-6で合成を行いました。
背景は固定なのでShadeで直接出すことは可能ですが、
微調整がしづらいのと、改めてShadeで出しなおすのは
時間がかかりすぎるので合成としました。
"CG画像"のスーパーを他の動画と同じ形に入れる方法
がAfterEfectsでは分からなかったので、AfterEfectsの
出力にさらにPremiereでスーパーをかぶせました。
(2008/11/12追記:ロケットの噴射ガスをパーティクル・フィジクスで 作成した動画を ■2001年宇宙の旅;オリオン号発進(ポスターの動画化)に載せました)
(2018/3/14)
ビデオをFlashからYouTubeに変更しました。
映画のビデオは2つに分けていたものを一つにしました。
YouTube再生ではstartとendを指定できるのですが、繰り返すと先頭から最後までになってしまいます。このバグの避け方が分からないので、旧版では途中を省いて2つのビデオにしていたものを全体を通しての再生としました。
範囲付きで繰り返し再生という当たり前のことがYouTubeで可能となったら、2つに分けようと考えています。
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