◆2001年メタボリック症候群
- metabolic:代謝の...

映画「2001年宇宙の旅」の米国版LDを見ていた時です。
HALが反乱を起こし、冬眠中の3人の科学者を殺害するシーン
で冬眠中の状態のモニタ画面に
METABOLIC LEVELSと出てきます。
他の項目も挙げると(ちょっと訳は変ですが)
といったものです。
CARDIO VASCULER 心血管 METABOLIC LEVELS 代謝レベル CENTRAL NERV. SYSTEM 中央神経系 PULMONARY FUNCTION 肺機能 SYSTEMS INTEGRATION 機能統合 LOCOMOTOR SYSTEM 移動系
多分、字幕版を見ていれば、この辺りは単なる模様として 特に注意を払うことはなかったでしょうね。
これらの単語のうち、特に「メタボリック・レベル:代謝レベル」
が記憶に残っていたのですが、まさか「メタボリック・シンドローム」
などという形で世間に顔を出すとは思いませんでした。
しかも本来の「代謝の...」という意味を完全に捨てて「メタボ」
と略されるにいたるとは、驚いてしまいます。
「メタボリック」と聞いて「2001年宇宙の旅」思い出す自分にも
あきれていますが。
実は、
「美しく青きドナウ」を聞くとどうしても目の前を宇宙ステーションとシャトルが
舞うし、水車を見ると宇宙ステーション、デス・スターはディスカバリー号に見える
し、目玉親父を見ても、ミジンコを見ても、斜めドラム式洗濯乾燥機を見ても
podに見えてしまう症状を持っているのです。
ほんのちょっとした特徴を捉えて、特定のものに結び付けてしまう傾向
は結構みんな持っていますが、これをまとめて
「2001年メタボリック症候群」。。。と呼ぼうと思いましたが
。。。。思いとどまりました。
### 余談(話の筋は全く異なる)
本当は何でもかんでもシンドローム(症候群)と名付けてしまうことには
抵抗を感じます。
「風邪症候群」は風邪の原因が一つではない、一つの病気と見なすのは
間違っている、という意味で妥当だとは思いますが、「乳幼児突然死症候群」
などは原因を隠すだけの愚かな命名だと思います。
名前をつければそれで"済み"としたり、"病気"だから仕方ないとしたり、
このシンドローム・ブームは悪い面が大きすぎると思っています。
シンドロームのもう一つの問題は、まとめのために使う言葉が
必ずしも「症状」を直接表すものとならなこともあるため、
言葉の意味を変えてしまうところにもあります。今回の
「メタボリック・シンドローム」などはその典型です。
「ストックホルム・シンドローム」(映画「ダイ・ハード」であれほど茶化された
にも関わらず、いまだにTVに出る評論家は監禁事件のたびに
××の一つ覚えのようにつかう、あれです)などもそうです。
マスコミはきちんと分析することを
嫌い、適当な名前をつけて十把一絡げにしたがる"病気"を持っています。
こういう病癖およびその弊害をまとめ
「シンドローム症候群」または
「症候群シンドローム」と呼ぶ。。。。。。
### 2009/8/10
数日前TVで「メタボ」の後にくるのは「ロコモ(足腰)」だというのを
やってました。
多分その後は「カーディオ(血管系)」で次が「パルモ(呼吸器系)」、
「ナーブ(神経系)」最後が「インテ(統合系)」なのかな。
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